2020 Fiscal Year Annual Research Report
Architectural education at the Ecole Centrale des Arts et Manufactures in Paris and its Impact on Industrial Development in Japan
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18H01617
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
木方 十根 鹿児島大学, 理工学域工学系, 教授 (50273280)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 茂夫 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 教授 (00396607)
中江 研 神戸大学, 工学研究科, 准教授 (40324933)
小山 雄資 鹿児島大学, 理工学域工学系, 准教授 (80529826)
出村 嘉史 岐阜大学, 工学部, 准教授 (90378810)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 建築技術教育 / エコール・サントラル / 山口半六 / 都市計画 / 労働者住宅 / 産業都市 / 技術教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は昨年度までに収集した資料のうち、山口半六「大阪市新設市街設計説明書」と関連設計図についての読解と分析を進めた。その成果を、一連の審査付論文(日本建築学会技術報告集)としてとりまとめ、このうち2本は2020年度内に投稿を完了した(うち1本は2021年に掲載決定)。その他にも、本計画と大阪築港事業と関係の審査付論文(土木学会論文集)をとりまとめ、これについても2021年度初頭に投稿予定である。以上、このテーマで計4本の論文をとりまとめ、うち2本は年度内に投稿済、うち2本は2021年度に投稿できる状態まで研究を進めた。これら一連の研究で得られた成果および知見のうち既発表の事項は下記のとおりである。1)説明書の『原稿』と『控』の校合により、記述内容を確定し、未見である正本との関係を明示した。2)『原稿』の校正の最重要点は設計対象の拡大であることを指摘した。3)山口は欧州で獲得した具体的知識を基礎に設計したと考えられる。4)工場施設の組織・機構に精通していた山口は特に既存工場の存在に配慮した街路配置を行った。 この他、2018-2019年度の海外調査で収集した資料についても解析を進めた。解析を進めている資料は、1)エコール・サントラルで日本人留学生が受講した建設系講義ノート、2)学外実習の作品集、3)教務日誌、以上である。このうち、一点目、二点目の内容については、一通りの分析を終えており、論文として発表するに耐えるだけの信頼性と完成度の確保に取り組む段階に到達している。これらについては研究期間内の投稿を目指し、引き続き研究を進める計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナウイルス感染拡大の影響を受け、当初は海外にて予定していた資料調査の一部を遂行できていない。しかしながら、感染拡大直前に実施した東京調査で収集した資料の解析に重点を移すことで、審査付論文の投稿・採用という実績に結び付けることができ、研究の進捗が見られた。今後もこの方向で、これまでに得られた資料の解読と分析を進め、成果に結び付けていくことが可能であるため、概ね順調に進展している、と判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も引き続き「大阪市新設市街設計説明書」に関する審査付論文の投稿を行うほか、講義ノートの分析と、その結果に基づく論文執筆などを行い、研究期間内にできるだけ多くの論文発表を行っていく。
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Research Products
(1 results)