2018 Fiscal Year Annual Research Report
120年雨量データベース構築と地理空間情報の統合化による水害常襲地のリスク評価
Project/Area Number |
18H01681
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
山本 晴彦 山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (40263800)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒木 貴一 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (40325436)
朝位 孝二 山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (70202570)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 雨量 / 水害 / 洪水 / 豪雨 / ハザードマップ |
Outline of Annual Research Achievements |
平成24(2012)年九州北部豪雨の白川(熊本県:白川水系)、平成28(2016)年台風16号の北川(宮崎県・大分県:五ヶ瀬川水系)、平成29(2017)年九州北部豪雨の赤谷川・大肥川等(福岡県:筑後川水系)を対象地域に、福岡管区気象台(福岡県)、熊本地方気象台(熊本県)、大分地方気象台(大分県)、宮崎地方気象台(宮崎県)に保管されている1896年から1925年までの30年間の降水月報や気象月報から日雨量データを収集し、品質チェック・入力作業を行った。入力後、既存のデータベースと統合し120年雨量データベースを構築した。さらに、対象地域における旧版地図、地形図他、空中写真、治水地形分類図、地質図、ハザードマップ・防災マップ等の地理空間情報の収集・前処理を行った。また、三角点の座標計測では、公表された座標より正しい値を数cm誤差で計測できることを確認した。自然災害の評価につながる40~2年間の標高変化は,精度良いGCP座標取得とSfM解析により、適切な広がりと許容精度を念頭に置けば議論が可能であることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究で対象とした福岡管区気象台(福岡県)、熊本地方気象台(熊本県)、大分地方気象台(大分県)の他、宮崎地方気象台(宮崎県)に保管されている1896年から1925年までの30年間の降水月報や気象月報から日雨量データを収集し、品質チェック・入力作業を行うことができて、研究は順調に進んでいる。さらに、水害常襲地のリスク評価については、平成30年度科学研究費補助金(特別研究促進費)に「平成30年7月豪雨による災害の総合研究」(研究代表者:山本晴彦)が採択され、岡山県倉敷市真備町についても、水害リスク評価を行うことができたことから、当初の計画以上に研究が進展していると判断される。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、①120年雨量データベースの構築とアメダスデータへの統合化に基づく再現確率(リターンピリオド)の解析、②地理空間情報の収集と統合化に基づく水害リスクの再評価を行い、③大規模水害地のリスク評価結果の公表と防災マップへの展開については、リスク評価結果の公表と防災マップへの展開についての準備を行う。
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Research Products
(20 results)