2020 Fiscal Year Annual Research Report
多原子陰イオンに着目した錯体型水素化物の水素貯蔵およびイオン伝導機能の向上
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18H01738
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
李 海文 九州大学, 水素エネルギー国際研究センター, 准教授 (40400410)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 裕典 九州大学, 工学研究院, 助教 (70432862)
池田 一貴 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 特別准教授 (80451615)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | イオン伝導 / 水素化物 / 水素貯蔵 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度では、固体電解質としてLiBH4を用いて、約40nmの均一な厚さを有するBiナノシート(Bi-NS)をアノードにして、対極としてLi金属を用いた全固体電池特性を詳しく評価解析した。作製された全固体電池において、0.01~3.0 Vの電位範囲で、250 mA/gの電流密度で、Bi-NS電極の初回放電-充電電圧プロファイルから、約519 mAh/gの放電容量と562 mAh/gの充電容量を得た。理論放電容量よりやや大きい値が得られたことは、2.5~3.0Vの電位窓でLiBH4電解質の部分分解に起因すると考えられる。この影響を避けるべく、カットオフ電圧を3.0Vから2.0Vに調整した。初回の放電曲線から、約0.78と0.72 Vで、LiBiとLi3Bi合金のそれぞれの形成に起因する2つのプラトーが観察された。また、それぞれ約603と503 mAh/gの高い放電容量と充電容量が得られ、初期クーロン効率は80%であることがわかった。この高いクーロン効率は、Bi-NSとLiBH4の間に安定した界面の形成に起因すると考えられる。約0.75 Vの放電プラトーと約0.85 Vの充電プラトーは、可逆的なLi-Bi合金化/脱合金化反応に起因すると考えられる。0.01~2.0 Vの電圧範囲内でのBi-NSアノードのCV曲線から、初回サイクルにおいて、LiBiとLi3Bi合金の形成に起因するピークがそれぞれ約0.80Vと0.70Vで観察された。また、脱合金化に関して、約0.85 Vの電位で1つのピークしか観察されないことから、非常に近い電位範囲でLiBiとLi3Bi合金の超高速酸化反応が進行したと示唆される。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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