2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Zn-polyethyleneimine-active metal nanoparticles composite films electrodeposited on steel sheets
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18H01753
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中野 博昭 九州大学, 工学研究院, 教授 (70325504)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大上 悟 九州大学, 工学研究院, 助教 (90264085)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 複合電析 / 亜鉛 / 活性金属 / ポリエチレングリコール / ジルコニウム / バナジウム / 電流効率 / 加水分解 |
Outline of Annual Research Achievements |
Zn-活性金属酸化物の複合電析機構を明らかにするために,Zn-Zr, V, Al酸化物電析膜の膜厚方向の酸化物の共析量,電析膜断面の微細構造を調べた。Zn-Zr酸化物では,Zn,Zrの析出量は,通電量に比例して増加した。Zn-V酸化物では,Vの析出量は,電析初期は通電量と共に増加したが所定の通電量に達すると飽和して一定となるのに対して,Znの析出量は,初期は通電量にほぼ比例したが,Vの析出量が飽和した領域では,増加率が低下した。電析膜断面をTEM, SEM, EDXにより解析した結果,Zn-Zr酸化物,Zn-V酸化物では,Zr酸化物, V酸化物が電析膜の表層に凝集していることが判明した。Zr酸化物は表層に点状に存在するのに対して,V酸化物は膜状に存在することが分かった。Zn-V酸化物でVの析出量が飽和して,Znの析出量の増加率が低下したのは,電析膜の表層に膜状のV酸化物が形成されるためと推察される。一方,Zn-Al酸化物においては,電析膜のエッジ部分において,電析膜下層から表層に向けてAl酸化物の濃縮が認められた。Znの電流効率は,Zn-Al酸化物で最も高く,次にZn-Zr酸化物で高く,Zn-V酸化物が最も低かった。Zn-V酸化物では,電析膜の表層に凝集している膜状のV酸化物がZn電析を抑制するためと考えられる。Zr酸化物, V酸化物が電析膜の表層に凝集するのはZr, Vイオンが陰極表面で加水分解反応を起こし,Zr酸化物, V酸化物が形成されるものの,Znとの結合力が弱いため電析膜内部に共析し難く,Znの析出は,Zr酸化物, V酸化物の下部で生じるためと推察される。溶液を攪拌すると,電析膜中のZr, V, Al酸化物の含有率はいずれも低下した。攪拌すると,陰極界面への水素イオンの拡散が促進され各イオンの加水分解反応が起こり難くなり各酸化物の含有率は低下したと考えられる。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)