2019 Fiscal Year Annual Research Report
Estimation of rheological characteristics of dual phase fluid at high temperature utilizing transfer learning
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18H01762
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
齊藤 敬高 九州大学, 工学研究院, 准教授 (80432855)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西郷 浩人 九州大学, システム情報科学研究院, 准教授 (90586124)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 見かけ粘度 / 非ニュートン流体 / サスペンション / ガウス過程 / 回帰計算 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,「問い:室温系と高温系(~1600°C)では,流体(融体)中に分散した第2相と,マトリックス液体の間に存在する相互作用が大きく異なる.この違いはどこからやってくるのか?」に対する「答え」を導き,高温2相共存融体の見かけ粘度予測モデルを構築することである. 具体的には以下の2系統の研究によって目的を達成したい. 1.室温系および高温系において,様々な液相・固相・気相の組み合わせによる2相共存流体の見かけ粘度を,固相率もしくは気相率の関数として高精度に測定し,データを蓄積する. 2.得られたデータを多重回帰するとともに,機械学習の一種である転移学習および特徴選択を適用することによって,高温2相共存融体の見かけ粘度予測モデルを構築する.ここで,上記1では研究代表者がこれまでに培ってきた実験技術によって,所望のデータを蓄積するとともに,特に見かけ粘度を大きく変化させる分散第2相の固相率もしくは気相率については,近年開発した交流電場パラメータを用いる手法によって定量化した.また,上記2では研究分担者が生物学や化学における諸問題を解決するための人工知能・データマイニング手法の研究開発を行ってきた優れた知見を生かし,ガウス過程を用いたモデルの構築を行う. 本年度は,高温系においてCaO-SiO2-Al2O3-MgO系酸化物融体をマトリックス流体に,固体CaOもしくはMgOを分散させた2相共存流体を作製し ,高精度広範囲レオメータを用いて,見かけ粘度を系統的に,かつ高精度に測定した.なお,測定パラメータとして,分散第2相の大きさ,体積割合および与えるずり速度を採用し,N=30程度のデータの蓄積を行った.また,メニーコアサーバを用いて,ガウス過程を適用した高温2相共存流体の見かけ粘度モデル構築を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
液相をマトリックスに固相が分散したサスペンション系に関しては,室温系および高温系について実験を完了しており,また物理モデルによる回帰計算およびガウス過程を用いた機械学習も完了しているため.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は,気液系2相共存流体のデータ解析を進めるとともに,構築されたモデルの適用性を公正に評価するために,第3者による試用を依頼する.ここで,第3者とは高温2相共存融体の見かけ粘度の値を用いてプロセス解析を行うことができる鉄鋼企業である.これにより,モデルに実用的観点からフィードバックを与える.令和2年1月の段階において,鉄鋼企業6社の研究者から試用の内諾を得ている.
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Research Products
(8 results)