2019 Fiscal Year Annual Research Report
希土類材料によるCO2のオンサイト貯蔵および光還元系の構築
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18H01788
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
寺村 謙太郎 京都大学, 工学研究科, 准教授 (80401131)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | CO2の光還元 / H2O / 希土類 / イッテルビウム / プラセオジム |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの検討によって,希土類を添加した酸化ガリウム光触媒(RE/Ga2O3)がH2Oを電子源とするCO2の光還元に高いCO2の転化率およびCOへの選択率を示すことを明らかにしてきた.H2Oを電子源とするCO2の光還元はH2Oの光分解によるH2生成と競争的に進行し,前者に比べて後者の反応の方が進行しやすいことが知られている.すなわち,本検討によって希土類が効果的に機能したためH2Oの光分解ではなく,CO2の光還元が進行したと考えられる.希土類はCO2の吸着を促進する塩基点として働いていると考えられるため,2019年度においては,サンプルの特性評価を,XRD, UV-Vis DRS, BET比表面積分析, XPS, XAFS, SEM,TEMなどを用いて行った.その結果,希土類酸化物は容易にH2Oや水中に溶解したCO2と反応し,水酸化物,酸炭酸化物,炭酸化物などへと変化することが明らかとなった.XRD測定を行った結果,反応前の希土類種には,RE2O2CO3に帰属される回折ピークを確認した.一方RE/Ga2O3のL3-edge EXAFSスペクトルは,RE2O2CO3のスペクトルと一致せず,RE(OH)3のスペクトルに近かった.これらの結果から,RE(OH)3及びRE2O2CO3の混合物が生成していることが示唆された.さらに,RE/Ga2O3をNaHCO3溶液に浸すとこれらの種はRE2(OH)2(3-x)(CO3)xとPr2(CO3)3 8H2Oへと変化し,光照射を行うとほぼすべての希土類種がPr2(CO3)3 8H2Oになった.すなわち,希土類種が光触媒表面上でのCO2の吸着・濃縮・貯蔵を促進し,その結果として高いCO2の転化率及びCOへの選択率を示したことが明らかとなった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請書においては2019年度の研究計画として「コンポジット材料の特性評価による希土類種の同定」を掲げていた.実際にXRD, UV-Vis DRS, BET比表面積分析, XPS, XAFS, SEM,TEMなどの各種特性評価法を用いて前年度に見出した触媒群のキャラクタリゼーションを行い,表面種の同定に成功した.一方で添加した希土類材料が持つ塩基点の量および強度を調べるためにCO2-TPDプロファイルの測定を行う予定であったが,装置作成までで実際に測定を行うには至らなかった.来年度の計画である赤外吸収スペクトルの測定についてはすでに装置の立ち上げ,整備などを終了しているため,研究は順調に進捗しているとした.
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度における研究計画として「赤外吸収スペクトルによるCO2吸着種の同定」を行う予定である.2019年度計画で行う予定であったCO2-TPDプロファイルの測定と同時に赤外吸収スペクトルの測定も行い,2つの測定結果をリンクさせることで触媒表面上の塩基点について議論したいと考えている.すでに装置については立ち上げが終了しているため,測定を順次進めていきたいと考えている.
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Research Products
(8 results)
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[Presentation] Modification by an Ag-Cr Core-Shell Cocatalyst for Highly Selective Photocatalytic Conversion of CO2 by H2O2019
Author(s)
Kentaro Teramura, Kasutaka Hori, Yosuke Terao, Rui Pang, Zeai Huang, Shoji Iguchi, Zheng Wang, Hiroyuki Asakura, Saburo Hosokawa, Tsunehiro Tanaka
Organizer
235th ECS Meeting, B07: Light Energy Conversion with Metal Halide Perovskites, Semiconductor Nanostructures, and Inorganic/Organic Hybrid Materials
Int'l Joint Research / Invited
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[Presentation] Artificial Photosynthesis Using All-Soild-State Photocatalysts-Photocatalytic Conversion of CO2 by H2O as an Electron Donor-2019
Author(s)
Kentaro Teramura, Kasutaka Hori, Yudai Hasegawa, Yosuke Terao, Hiroyuki Tatsumi, Shuying Wang, Rui Pang, Zeai Huang, Shoji Iguchi, Zheng Wang, Hiroyuki Asakura, Saburo Hosokawa, Tsunehiro Tanaka
Organizer
JPI-KSIEC Joint Presentation, 49th Annual Meeting for the Japan Petroleum Institute
Int'l Joint Research / Invited
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[Presentation] Highly Concentrated CO Evolution for Photocatalytic Conversion of CO2 by H2O as an Electron Donor2019
Author(s)
Kentaro Teramura, Kasutaka Hori, Yosuke Terao, Rui Pang, Zeai Huang, Shoji Iguchi, Zheng Wang, Hiroyuki Asakura, Saburo Hosokawa, Tsunehiro Tanaka
Organizer
The 8th Asia Pacific Congress on Catalysis - APCAT8, Bangkok
Int'l Joint Research
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