2020 Fiscal Year Annual Research Report
Time-resolved scanning molecular probe microscopy
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18H01872
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松本 卓也 大阪大学, 理学研究科, 教授 (50229556)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 洋一 大阪大学, 理学研究科, 准教授 (70756460)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 走査プローブ顕微鏡 / 質量分析法 / 時間分解計測 / パルス光励起 / キャピラリイオン化 |
Outline of Annual Research Achievements |
表面超薄膜上の限られた数の分子において、光照射による化学反応を効率的に起こすために、金微粒子のプラズモン励起による電荷移動の利用を計画してきた。化学反応とイメージングの最適条件を探るために、実験に先だってプラズモン励起によって生成した電荷分離状態の寿命測定を周波数変調静電気力顕微鏡により行った。プラズモン増強による表面光反応として良く知られた金/TiO2系を選び、電荷分離状態の寿命を計測したところ約150msであった。この寿命は、キャピラリーの振動周期よりはるかに長いので、キャピラリの振動を時間窓とした時間分解測定には適していない。TiO2基板には、電荷のチャージアップを防ぐ目的で、TiO2に電気伝導性を付与する最も一般的な方法であるLaドープされたp型の物を利用している。静電気力測定におけるバイアス電圧と電荷分離状態の関係を調べたところ、TiO2と金微粒子の間にショットキーバリアが生成して、電荷分離状態の寿命を長くしている音が分かった。時間分解走査分子顕微鏡として、時間に依存した空間分布を得るためには、もう一桁か二桁短い電荷分離寿命である必要がある。 本研究の主題である時間分解走査分子顕微鏡のデータ取得には至らなかったが、1.キャピラリイオン化質量分析装置をAFMのように動作させること、2.液架橋形成の時間的な振る舞いを明らかにしたこと、3.金微粒子/TIO2基板という触媒反応において重要な系での電荷分離状態の寿命を把握することができた。界面をコントロールし、電荷分離状態の寿命を短くて、分子薄膜を置き、時間分解走査分子顕微鏡のデモンストレーションまであと一歩である。本科研費終了後も時間分解走査分子顕微鏡の実現に向けて研究を継続する。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)