2021 Fiscal Year Annual Research Report
電子ビームの軌道角運動量測定法の開発およびその応用研究
Project/Area Number |
18H01884
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Research Institution | Saitama Institute of Technology |
Principal Investigator |
内田 正哉 埼玉工業大学, 付置研究所, 教授 (80462662)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 晃 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 教授 (50292280)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 粒子線 / 量子ビーム / 電子ビーム / 軌道角運動量 / 波動関数 / 位相 / ボルテックス(特異点) / 回折格子 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、電子ビームの軌道角運動量測定法を開発し、その応用研究を行うことを目的に研究を遂行している。令和3年度の主な成果は、以下の通りである。
昨年度に引き続き、新型コロナ流行による影響を大きく受け、研究の中断変更を余儀なくされた。非弾性散乱電子の軌道角運動量を検出するためには、これまでに作製し研究に利用してきた数ミクロンメートル大の「回折格子」よりもさらに小さい回折格子が必要であることが分かった。その加工には本学等が所有の液体ガリウム金属イオン源集束イオンビーム(FIB)では難しく、より微細な加工ができるヘリウムイオン顕微鏡装置が必要であった。当時、国内で稼働し利用できるヘリウムイオン顕微鏡装置は産業技術総合研究所(つくば市)所有の装置のみであった。産業技術総合研究所所有のヘリウムイオン顕微鏡の外部利用が可能となった年度後半時に、微細加工を行った。作製した回折格子を本学および名古屋大学の電子顕微鏡をもちいて評価を行った。軌道角運動量をもつ電子を生成する「フォーク型回折格子」として、われわれの知る限り、世界最小のもの(回折格子間隔約10nm)を作製することができた。しかしながら、非弾性散乱電子の検出には至っていない。回折パターン等を変え改良した「フォーク型回折格子」を新たに設計し、ヘリウムイオン顕微鏡による再加工をする予定である。また、昨年度に発案した電場型レンズ、位相板の設計を進め、試作をマイクロドリルをもちいた機械加工及びFIBにより行った。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)