2018 Fiscal Year Annual Research Report
速度論的表面エネルギーを考慮したSiC多形制御結晶成長プロセス
Project/Area Number |
18H01891
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
西澤 伸一 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (40267414)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柿本 浩一 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (90291509)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 結晶成長 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、以下を目的とする。 SiC単結晶の各種多形に関して、DFT法により、バルクエネルギーおよび各種結晶面での静的表面エネルギーの定量的解析を行う。さらに、結晶成長を模擬した速度論的検討を試み、各種成長面の挙動(表面吸着エネルギー、ドーパントによる表面安定化効果など。およびこれらの面方位依存性。)を同様に定量的に解析する。また、単結晶成長を実際に行い、DFT解析結果と比較検討することで、SiC多形の発生機構、多形制御物理を明らかにしていくとともに、特に4H-SiCを安定に成長させるための条件を提案、実証する。 目的を達成するため、2018年度においては以下を行った。 1.バルクエネルギー評価:SiC多形においては、多形間のバルクエネルギーの差は極小であることがわかった。そのため、バルク結晶作製後に、アニールなどの高温処理によって特定の多形へ変態させることは不可能であり、結晶成長時に所望の多形を選択的に作りこむことが重要であることが分かった。これまで、不純物窒素が4H-SiC安定化に寄与すると言われてきたが、バルクエネルギーの観点では窒素効果はないことがわかった。 2.表面エネルギー評価:窒素がヘキサゴナルサイトへの吸着を安定させることがわかった。特に、炭素終端面において、窒素のヘキサゴナルサイト吸着安定化が顕著であることがわかった。一方で、アルミニウムはキュービックサイト吸着を安定さることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していたバルクエネルギー評価、表面エネルギー評価は定量的に進めており、予定通りである。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通りに進める。
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