2020 Fiscal Year Annual Research Report
カスケード反応を用いた化学レジスタセンサの超高感度化
Project/Area Number |
18H02016
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
石原 伸輔 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 主幹研究員 (30644067)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
Labuta Jan 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 主任研究員 (00720690)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 化学センサ / カーボンナノチューブ / 触媒 / 反応 / 分子変換 / エチレン |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年に動作実証に成功したエチレンセンサの改良に取り組んだ。特に、センサの安定性についての詳細な検討を行い、ヒドロキシルアミン試薬の吸湿性と潮解性に大きな問題があると考えられたことから、有機合成によって非吸湿性のヒドロキシルアミン誘導体の探索的合成を行った。その結果、いくつかのヒドロキシルアミン誘導体が、相対湿度97%の環境下に一か月間放置しても潮解せず、高い安定性を有することが明らかとなった。これを用いたセンサにより、作製から3か月後のセンサでもエチレンへの良好な反応が確認でき、安定性の改良に大きな進展がみられた。 また、エチレン以外のガス分子の検出にも取り組み、現行の小型センサでは識別が難しいメタノールとエタノールの識別にチャレンジしている。触媒などのセンサ構成を工夫することで識別を期待させる予備データが得られており、2021年度にさらに改良を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マイルストーンであるエチレンの選択的検出に成功し、別のガス種のセンシングへの展開がみられているため。
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Strategy for Future Research Activity |
エチレンの検出で確立したカスケード反応による化学レジスタセンサのコンセプトを拡張し、様々なガスの検出にトライしていく予定である。
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