2020 Fiscal Year Annual Research Report
高分子融液の基板への展開挙動の分子鎖レベルAFM観察
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18H02025
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
熊木 治郎 山形大学, 大学院有機材料システム研究科, 教授 (00500290)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 展開挙動 / 高分子ブレンド融液 / 原子間力顕微鏡 / 高分子孤立鎖 / プレカーサーフィルム |
Outline of Annual Research Achievements |
イソタクチックポリメタクリル酸メチル(it-PMMA, Mn=290k))/オリゴ(MMA)(505)(1/10000 wt/wt)の混合融液がプレカーサーフィルムを形成してマイカに高湿度下で展開する様子を原子間力顕微鏡(AFM)を用いてin situ、実時間観察し、it-PMMA孤立鎖がプレカーサーフィルム中で活発に流動する様子を実時間観察することに既に成功している。 本年度は、高分子ブレンド融体が完全に流動し終わった後の基板に残ったit-PMMA分子鎖の分布を評価した。その結果、湿度72%では、it-PMMA分子鎖が液滴の中心部から外周に向けて、均一な長さを持っているのに対して、展開速度の遅い、湿度58%では、外周に向かうにつれて、分子長が短くなり、分子量分別を起こして流動していることが明らかになった。流動速度の分子量依存性が低湿度領域で大きくなることを示している。また、薄く柔らかいオリゴ(MMA)のプレカーサーフィルムはAFMで観察できていなかったが、湿度を5%に下げることで、観察が可能になった。プレカーサーフィルムの広がりと中心部の液滴の体積減少を比較することで、プレカーサーフィルムの厚みは0.91nmであることが明らかになった。 以上から、前年までの結果を含めると高分子ブレンド融液のマイカ上での展開挙動をほぼAFMを用いて明らかにできたものと考える。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
出前授業(Online)(参加者:25名)、於:宮城県立泉館山高等学校, 2020年10月3日.
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Research Products
(10 results)