2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of AIE dye for bioimaging and organic materials
Project/Area Number |
18H02045
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小西 玄一 東京工業大学, 物質理工学院, 准教授 (20324246)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 蛍光 / 凝集誘起発光 / アントラセン / 光機能材料 / 円錐交差 |
Outline of Annual Research Achievements |
固体状態で発光し溶液状態で無発光になる凝集誘起発光(AIE)色素は、分子イメージングや発光材料のホットトピックスである。申請者らは励起状態の光反応ダイナミクスの理論的解析法である最小エネルギー円錐交差(MECI)に着目することにより、内部変換における中間体を推定し、色素の発光性を予測することに初めて成功した。そして、新しいAIE色素の分子設計法(π電子系分子の中でMECI構造を取りやすい官能基の置換位置を探す→MECI構造を安定化する適切な強いドナーまたはアクセプターの導入)を提唱している。 MECI解析によりアクセス可能な中間体の存在を探索し、発光性(失活過程)を議論することの普遍性を探索するための、色素へのドナーまたはアクセプターの導入について検討した。その結果、フランク・コンドン励起状態のエネルギーの重要性もわかってきた。今後、その点について追及する。 高効率発光材料と刺激応答材料、および生体分子イメージングへの応用が目的であるが、色素の修飾法を開発し、材料に簡単に組み込めるAIE色素系をいくつか開発した。二官能性のものに関しては、高分子化を行った。まずポリアミド、ポリカーボネートに関して、論文を作成した。 高分子、液晶、ゲルなどのソフトマターの構造解析(空間のサイズ、極性、運動性、配向性、破断などの評価)や物理現象(ガラス転移点、融点など)の可視化・解明を指向して、色素含有材料を作製し、種々の物性を評価した。ただし、DSC程度の精度での分析は不可能であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通り進行している。論文は投稿中および作成中であり、次年度中には高分子材料に関する2報を掲載する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究目標の材料や生体観察に応用できる新しい分子系開発のきっかけもつかんだ。(系については、伏せる)ジアルキルアミノアレーン系よりも、材料科学への展開は有利であり、当初の計画を大きく超える成果が期待できる。
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Research Products
(3 results)