2020 Fiscal Year Annual Research Report
Novel functional glasses shapable near at ambient temperature
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18H02063
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
幸塚 広光 関西大学, 化学生命工学部, 教授 (80178219)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ガラス転移 / 有機・無機ハイブリッド / 錯体 / 金属オキソクラスター / 熱可塑性 / 屈折率 / 非晶質 / ゾル-ゲル法 |
Outline of Annual Research Achievements |
新しいガラス材料であるフタル酸修飾チタンオキソオリゴマー集合体の力学的耐久性が向上することを期待し、前年度にUV・オゾン処理やコロイダルシリカの導入を試みたが、いずれも硬さの向上には有効でなかった。今年度は、ポリビニルピロリドンPVP (K15、K90)ならびにヒドロキシプロピルセルロースHPC (日本曹達HPC-SSL、HPC-SL、HPC-M)を取り上げ、これら有機高分子の添加がフタル酸修飾チタンオキソオリゴマー集合体の硬さに及ぼす効果を調べた。 薄膜として試料を作製し、その鉛筆硬度を調べた。有機高分子を含有しない薄膜の鉛筆硬度は10B以下であったが、PVP(K15)、PVP(K90)を含有する薄膜の鉛筆硬度はそれぞれ9B、8Bであったことから、PVPを加えることによりわずかではあるがフタル酸修飾チタンオキソオリゴマー集合体の硬度が上がること、分子量の大きいPVPの方がその効果が大きいことがわかった。しかし、HPC-SSLを含有する薄膜の鉛筆硬度は4Bであり、HPCの方が硬度を高める効果が大きいことがわかった。 チタン-n-プロポキシドに対する重量比が0.12および0.18のHPC-SSLを含有する溶液から作製した薄膜の鉛筆硬度がそれぞれF、2Bであったことから、高硬度を実現するための有機高分子量に最適値があることがわかった。また、チタン-n-プロポキシドに対する重量比が0.06のPVP(K90)を含有し、無水フタル酸チタン-n-プロポキシドモル比1および2なる溶液から作製した薄膜のダイナミック硬さがそれぞれ0.548、3.040 GPaであったことから、キレート剤の量にも硬さを向上させるうえでの最適値があることがわかった。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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