2018 Fiscal Year Annual Research Report
曲率とリン脂質非対称性による膜タンパク質機能の理解
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18H02092
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
神谷 厚輝 群馬大学, 大学院理工学府, 助教 (70612315)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | リポソーム / リン脂質非対称膜 / マイクロデバイス / 膜タンパク質 / 人工細胞モデル / ベシクル |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は、リン脂質非対称膜リポソームの作製の自動化とナノサイズのリン脂質非対称膜リポソームの作製の検討を行った。 リン脂質非対称膜リポソームの作製自動化に関しては、6つのウェルを持った回転テーブルと1つの固定ウェルから構成されている。回転テーブルを回転させることにより、様々な種類の平面リン脂質膜を形成して、ジェット水流を印加によってリポソームを形成される。ステッピングモータを用いて、回転テーブルの速度や回転させる時間の間隔等を制御した。回転テーブルの速度によって、平面リン脂質膜の形成効率が変化することが分かった。また、平面リン脂質膜の形成効率は、回転テーブルの回転回数にも依存することが分かった。マイクロコンピュータで、回転テーブルの回転とジェット水流印加を制御することに成功し、リポソーム作製の自動化に成功した。 ナノサイズのリン脂質非対称膜リポソームの作製については、ジェット水流法によるリポソーム作製法の条件を変えることにより実現した。リン脂質非対称膜の確認は、金コロイドのリポソームへの結合の有無で判断した。 さらに、総説の執筆や学会発表を精力的に行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
サイズの異なるリン脂質非対称膜リポソームの形成に成功している。したがって、曲率の異なるリン脂質非対称膜リポソームによる膜タンパク質の機能観察を行うことが可能になった。
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Strategy for Future Research Activity |
大量なサイズ均一なリポソームを作製するために、リポソームの自動作製のさらなる検討を行う。リン脂質非対称リポソームに膜タンパク質を再構成し、膜タンパク質の機能を観察する系を構築する。
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Research Products
(10 results)