2020 Fiscal Year Annual Research Report
曲率とリン脂質非対称性による膜タンパク質機能の理解
Project/Area Number |
18H02092
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
神谷 厚輝 群馬大学, 大学院理工学府, 助教 (70612315)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | リポソーム / 人工細胞モデル / マイクロデバイス / リン脂質非対称膜 / ガングリオシド |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、真核細胞の細胞膜環境の模倣について重点的に行った。形質膜の外膜には、リン脂質の他に糖脂質も存在している。糖脂質を外膜のみに細胞膜と同様の濃度で非対称に存在するリポソームの作製を試みた。方法としては、糖脂質のガングリオシドGM1を含むナノサイズリポソームを作製した。平面リン脂質二重膜作製デバイスの片側のウェルだけに、このGM1含有ナノサイズリポソームを加えて、平面リン脂質二重膜に融合させた。そして、この平面リン脂質二重膜にジェット水流を印加することで、細胞サイズのリポソームが作製される。コレラトキシンBサブユニットは、GM1と特異的に結合することが知られている。そこで、コレラトキシンBサブユニットをリポソームの外液に加えて、GM1の非対称膜リポソームが形成の有無を検証した。その結果、リポソームの外膜に相当するウェルにGM1ナノサイズリポソームを加えて形成したリポソームのみにコレラトキシンBサブユニット由来の蛍光が観察された。このように平面リン脂質二重膜にナノサイズリポソームを融合させることで、非対称膜を形成できることが分かった。また、この作製法で形成されたリポソームのGM1の量は、細胞膜に存在するガングリオシド量と同等であることが分かった。したがって、細胞膜環境の模倣に成功した。これらの結果を英語原著論文にまとめ発表した。昨年度、行っていたナノサイズのリン脂質非対称膜リポソーム作製についても英語原著論文にまとめた。
|
Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(9 results)