2018 Fiscal Year Annual Research Report
Regulation of protein-protein interaction of phytohormone co-receptor with molecular-targeted reactive drug
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18H02101
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| Research Institution | Tohoku University |
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Principal Investigator |
高岡 洋輔 東北大学, 理学研究科, 講師 (80599762)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | ケミカルバイオロジー / 植物ホルモン / タンパク質間相互作用 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、植物の生長・分化などを司る植物ホルモンの活性を解析・制御する新技術として、アミノ酸選択的な反応基を導入した「リアクティブ分子標的薬」を開発する。植物ホルモンは多くの場合、２種類のタンパク質間相互作用を誘起することでその活性を示すが、共有結合形成によって一部の組み合わせのタンパク質間相互作用のみを選択的に誘導することで、植物ホルモンの望みの活性を引き起こすことが可能となると期待される。本年度は、この戦略を実証するために各種材料として、植物ホルモンJA-Ileの構造ミミックである植物毒素コロナチン、及びこれをリガンドとする受容体COI1、JAZそれぞれの調整を完了し、コロナチンを元にした反応基導入コロナチン類縁体の合成をおこなった。また、反応性アミノ酸を導入したJAZ断片ペプチド各種を化学合成し、構造最適化を図った。具体的には、唯一報告されているCOI1-コロナチン-JAZの三者複合体のX線結晶構造解析の結果を元にして、in silicoドッキングスタディーによって各種化合物の構造最適化として、コロナチンに導入する反応基（リンカー構造、反応性など）と反応性アミノ酸の導入箇所などを検討した。その結果、試験官レベルで、望みの組み合わせのみでタンパク質間相互作用が起こること、それに基づいて共有結合形成することを実証することに成功した。今後これらの系を用いて、様々なJAZサブタイプへの適用とともに、植物個体での展開を予定している。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究では、まずin silicoドッキングスタディーによる精密な分子設計が実際に溶液系で実証できるかが最初のハードルであり、様々な試行錯誤を要することが予想されたが、いくつかの検討を重ねることで初年度内に試験官レベルで成功させることができた。本技術はタンパク質間相互作用の組み合わせを自在に制御できる新たなドラッグデザイン手法にもなりえ、今後の様々な展開が期待できる。
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| Strategy for Future Research Activity |
今後は、試験官レベルで実証できた反応性リガンドを元に、実際に植物個体でこの現象が起こるかどうかについて検討を行う。具体的には、本リガンドが誘導可能なタンパク質間相互作用（PPI）の組み合わせにおいて、反応性アミノ酸を変異導入したタンパク質の発現株を取得する。またそのPPIの下流で起こる遺伝子発現や、表現型解析を通して、この戦略が植物個体でも実用可能であるかどうかについて各種検討を行う。さらには、現在見出されてきた反応基と反応性アミノ酸の組み合わせについても、高速化や選択性の向上などについて引き続き試験官レベルで最適化を施すことも併せて検討を行う予定である。
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