2020 Fiscal Year Annual Research Report
Regulation mechanism of iron nutrition by ubiquitin ligases and iron-sulfur clusters
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18H02115
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Research Institution | Ishikawa Prefectural University |
Principal Investigator |
小林 高範 石川県立大学, 生物資源環境学部, 教授 (70590206)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 鉄欠乏 / ユビキチンリガーゼ / 鉄硫黄クラスター / イネ |
Outline of Annual Research Achievements |
ユビキチンリガーゼHRZの基質候補であるグルタレドキシン、bZIP転写因子について、新規研究員によりリコンビナントタンパク質の in vitro 実験を追試し、再現性を確認した。これらのうちいくつかのタンパク質がHRZによりユビキチン化され、26SプロテアソームによりHRZ依存的、かつ鉄欠乏依存的に分解されることを示唆する結果が確認された。 bZIP転写因子の過剰発現イネについて、鉄関連遺伝子の発現変化をRT-qPCRにより確認した。 鉄硫黄クラスター要求性酵素であるイネのアコニターゼOsACO1が、イネの鉄欠乏応答性遺伝子の発現を正に制御する新規因子であり、mRNAのステム―ループ構造を持つ特異的な配列(PAIR motifと命名)に結合することをまとめて論文発表した (Senoura et al. 2020 Plant Mol. Biol. 104, 629-645)。鉄硫黄クラスターが植物細胞において鉄シグナルとして働く可能性を提示した。 HRZが発現制御する鉄欠乏誘導性ペプチド OsIMA1, OsIMA2の発現量を増減させた形質転換イネを解析した。OsIMA発現誘導イネは鉄欠乏耐性と地上部への鉄の蓄積を示した。また、これらのイネの鉄十分根では、鉄ホメオスタシスに関与する鉄欠乏誘導性遺伝子のほぼ全てが顕著に発現誘導されており、その誘導率は鉄欠乏による誘導率と正の相関を示した。一方、OsIMA発現抑制イネは顕著な表現型を示さなかったが、発現誘導イネと逆の傾向を示した。これらの結果をまとめて論文発表した(Kobayashi et al. 2021 J. Exp. Bot. 72, 2196-2211)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
リコンビナントタンパク質の in vitro 実験については、再現性が確認され、結果がより明確になった。 形質転換イネの解析も順調に進行しており、OsIMAおよびbZIP転写因子の過剰発現イネの解析はおおむね完了した。
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Strategy for Future Research Activity |
グルタレドキシン、bZIP転写因子の研究成果をまとめて論文投稿を行い、出版に向けて必要な追試実験及び論文改訂を行う。
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Research Products
(11 results)
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[Book] Iron biofortification: the gateway to overcoming hidden hunger; in The Future of Rice Demand: Quality Beyond Productivity, ed. de Oliveira, A.C., Pegoraro, C., Viana, V.E.2020
Author(s)
Masuda, H., Aung, M.S., Kobayashi, T. and Nishizawa, N.K.
Total Pages
29(本人担当部分)
Publisher
Springer Inc.