2018 Fiscal Year Annual Research Report
Importance of lanthanides in microorganisms
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18H02129
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
谷 明生 岡山大学, 資源植物科学研究所, 准教授 (00335621)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | Methylotrophs / Methylobacterium / lanthanide |
Outline of Annual Research Achievements |
mxaF発現に xoxF が必要であることがわかっており、XoxF 欠失株からメタノールでの生育がXoxFに依存しない復帰変異株を解析した結果、mxaF 発現に必要とされる mxbD センサーキナーゼに共通変異があった。mxbD 欠失株は Ln 非存在下でメタノールに生育せず、 Ln 存在下で微弱に生育する。xoxFmxbD 二重欠失株に変異型 mxbD を導入すると Ln に関わらず生育が回復することから、表現型復帰の原因は mxbD にある 。この分子が Ln を直接・ 間接的に認識し、2種類のMDH の発現調節を行っていると考えられる。そこで、シグナル伝達下流にある mxbM 転写制御因子について抗体を作製しウエスタン解析を行った結果、MxbD欠失株ではリン酸化が起こらず、XoxF欠失株復帰変異体ではリン酸化されていることから、MxbMがMxbDによりリン酸化されてMxaF誘導を起こすことが示唆された。 一方、Lnにより発現誘導されるEF-handモチーフを持つタンパク質は先行研究に寄りLanmodulinと名付けられ、Lnとの結合が詳しく調べられた。本研究でも大腸菌で発現させたタンパク質を用いてランタノイドへの結合と構造変化が起こることを明らかにした。 これまで性質が明らかになっていなかったXoxFについてはHisタグタンパク質発現系をMethylobacterium属細菌で作製し、精製した。XoxFはメタノール、ホルムアルデヒドに対しても活性を持つこと、Lnを保持することを確認した。MxaFは発現量が低く、プロモーターの変更などを検討して、同じくMDHとしての性質を明らかにし、二つのMDHの違いを明らかにする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究ではMethylobacterium属細菌のLn存在下でのふるまいを明らかにするために、トランスクリプトーム解析のデータを元に新規遺伝子・タンパク質に注目してその機能解析を行っている。機能の分からないタンパク質の解析は仮定を立てて証明するプロセスを踏む。想定している機能とは違う場合もあり、期待以上の成果とまでは言えないが、確実に追い詰めている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度はMxbDMのさらに上流にあるMxcEQの二成分系についても同様の方法で解析する。ランタノイド結合タンパク質に関してはその細胞での機能がほぼ明らかになったので論文として発表する。MDHに関しては各種のホルムアルデヒド脱水素酵素系遺伝子の欠失株を作製しており、MDHがホルムアルデヒドの酸化にも関わっているかどうかを詰めていく予定である。
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Research Products
(19 results)