2021 Fiscal Year Annual Research Report
Characterization of long shelf-life and pulp disorder-alleviating mechanisms using late-harvest rare peach cultivars bred private growers as genetic resource
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18H02200
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中野 龍平 京都大学, 農学研究科, 准教授 (70294444)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牛島 幸一郎 岡山大学, 環境生命科学学域, 准教授 (20379720)
福田 文夫 岡山大学, 環境生命科学学域, 准教授 (60294443)
高田 大輔 福島大学, 食農学類, 准教授 (80456178)
河井 崇 岡山大学, 環境生命科学学域, 助教 (90721134)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | モモ / 軟化 / PG / LOH / 枝変わり / 熟期 / 果肉障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)桃水と大寿蜜桃を用いたエチレン生成およびエチレン応答に関する解析:桃水ではエチレン生成能を持たず、大寿蜜桃はエチレンに応答した軟化力を失っている。RNA-seq解析の結果、桃水では他の2品種と比べて、91のDEGが検出され、2遺伝子は転写因子をコードしており、これらの自己触媒的エチレン生成能の欠損性との関連が示唆された。大寿蜜桃では、441のDEGが検出され、16遺伝子は転写因子をコードしていた。本研究で欠損が証明されたPG遺伝子以外にも、軟化へ関与するExpansinなどの軟化関連遺伝子やAATなどの香り成分合成関連遺伝子の発現が抑制されていた。PG遺伝子に加えてエチレン応答性に関わる転写因子の抑制により、軟化や香り成分生成が抑えられていると考えられた。さらなる証明と関連遺伝子の探索のために、大寿蜜桃と川中島白桃の交配後代を育成したところ、大苗育苗などにより開花が促進され、約半数の後代において開花が認められた。 2)紅博桃、枝変わり系統およびあかつきの解析:紅博桃枝変わりに生じたLOH(Loss of heterozygosity)により、熟期以外にも果肉障害、異形果や落下果実の多発など様々な不良形質が現れることが分かった。このLOHによりホモ化すると不良形質を生む染色体領域は本白桃由来であること、本白桃、あかつき、川中島白桃など日本のモモ育種における中心的な品種がヘテロに保持していることが分かり、育種過程において不良形質を示す後代を選抜する有効な遺伝情報を得た。 3)ワッサーなど特徴的な日持ち性や肉質を示すとされる他の民間育成品種:ワッサー、CX、ネクタリン系のサンライズなど、最近、育成された新品種に桃水と同様の硬肉モモ系の品種が存在することが明らかとなった。一方、大寿蜜桃と同様の軟化形質やPGの遺伝子型を持つ品種は、缶モモも含め近年の国内栽培品種には見つからなかった。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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