2020 Fiscal Year Annual Research Report
ウイルスベクタ―の機能を活用したリンゴ黒星病新規制御技術に関する基盤研究
Project/Area Number |
18H02202
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
吉川 信幸 岩手大学, 農学部, 教授 (40191556)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八重樫 元 富山県農林水産総合技術センター, 富山県農林水産総合技術センター園芸研究所, 主幹研究員 (90582594)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ALSVベクター / リンゴ黒星病 / リンゴ斑点落葉病 / HIGS / 抵抗性品種母本 / 高速開化技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. リンゴ黒星病抵抗性品種母本の育成 前年度に得られた食味良好(高糖度)で品種として有望な個体(ふじ’由来3個体、‘はるか’由来1個体、計4個体)についてALSVの除去処理(37°Cで1ヶ月)を実施し、確実にウイルスフリーとなっていることを定量PCRで確認した。 ALSVを除去した個体の枝を矮性台木(JM台木)に接ぎ木して育成後、再度ウイルス検定した結果、全てALSVフリーであることを確認した。これらの個体について、生物多様性影響評価総合検討会に届け出を終了し、令和3年4月から岩手大学FSCの野外圃場で栽培試験を開始する予定である。
2. HIGSによるリンゴ黒星病およびリンゴ斑点落葉病の感染阻害の検証 前年度に引き続き、リンゴ黒星病菌の生存・感染に必須なステロール合成酵素遺伝子(CYP51A1)およびリンゴ斑点落葉病菌のAM毒素合成遺伝子(AMT1)の一部を導入したALSVベクタ―(ALSV-CYP51およびALSV-AMT1)をリンゴ未詳に接種した。ALSV-CYP51に感染したリンゴ実生(8~10葉期)を育成後、黒星病胞子(5 x 105個/ml)を接種 したが、接種後2週間には全個体で上位葉がえそを起こし、野生型ALSVを同様に枯死したため、HIGSによる明確な感染阻止は観察されなかった。一方、ALSV-AMT1に感染したリンゴ実生に斑点落葉病菌接種(分生胞子:1 x 105個/ml)試験では、無処理個体葉および野生型ALSV感染葉では大部分で壊死班形成が観察されたのに対して(感染スコア: 無処理の平均3.6、wtALSV感染葉では平均3.9)、ALSV-AMT1を接種したリンゴ実生では感染スコアが平均2.1となり、リンゴ斑点落葉病菌の感染阻害を示唆する結果が得られた。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)