2020 Fiscal Year Annual Research Report
Conservation implications based on diversity changes over 50 years and quantifications of extinction debt in moorland communities
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18H02221
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
佐々木 雄大 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 准教授 (60550077)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
陶山 佳久 東北大学, 農学研究科, 教授 (60282315)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 生物多様性 / 絶滅の負債 / 空間生態学 / 景観変化 / 種多様性 / 機能的多様性 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年の人間活動はさまざまな生態系に影響を与え、生物多様性を変容させている。とりわけ、高山・亜高山帯に分布する湿原生態系は、世界的にも、生息地の分断化や気候変動に伴う環境変化に対して最も脆弱な生態系の一つであると懸念されている。概して、湿原生態系は限られた面積の中に高い多様性を保持しており、我が国においては重要な景観・観光資源となっている。多くの人々が、湿原の生物に存在価値や将来世代にとっての遺産的価値を見出していることは言うまでもなく、湿原における生物多様性の保全は人間にとってだけでなくそこにある生命にとっても根源的に重要である。そこで、本研究において、青森県八甲田山系に多数点在する湿原群を対象に、植物相調査、環境調査、植物の機能形質(葉の大きさや重量、化学組成など)の調査を行った。 最終年度は、得られたデータから、種分布と環境要因の関係性から種分布モデルを構築し、過去から現在にかけての湿原の面積減少の空間パターンをベースにした面積減少シミュレーションを行い、将来的な面積減少に伴う湿原植物の多様性変化の予測を行った。従来の多様性予測では、種数と面積の関係性を基に、面積減少によって種数が単調減少することが前提として、種数減少が予測されており、過大評価している可能性が指摘されていた。結果、面積減少に伴う種の消失は単純な比例関係にはなく、湿原ごとに多様性変化のパターンに差が生じる可能性が示唆された。以上、種分布の空間的な異質性を考慮に入れ、過去から現在の湿原の空間状況把握をベースとした面積減少シミュレーションを行うことによって、これまでに比して精度の高い多様性変化予測を行うことができた。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Book] 都市科学事典2021
Author(s)
横浜国立大学都市科学部
Total Pages
1052
Publisher
春風社
ISBN
978-4861107344
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[Book] 沙漠学事典2020
Author(s)
日本沙漠学会
Total Pages
534
Publisher
丸善出版
ISBN
978-4-621-30517-1
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