2019 Fiscal Year Annual Research Report
Research and development of observation techniques for fish behavior and ecology under Antarctica sea ice
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18H02262
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
宮本 佳則 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (80251685)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 超音波バイオテレメトリー / 南極 / 海氷下 / 魚類 / 行動・生態 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度、第60次日本南極地域観測隊の夏隊において、南極昭和基地の周辺沿岸域において、超音波バイオテレメトリーシステムの性能評価ならびに、魚類の行動・生態観測を実施したデータを解析した。また、調査に際に得られた魚類のサンプリングから、複数魚種が得られたので、その組成分布などを解析した。 魚類の行動・生態解析とシステムの測位精度に関する結果は、2019年6月に開催されたthe 5th International Conference on Fish Telemetry in Arendal, Norway(ICFT2019)と、2019年11月に開催された、The Thirteenth Annual Meeting of Asian Fisheries Acoustics Society,Keelung, TAIWAN(AFAS2019)において口頭発表を行った。 また、サンプリングされた魚類について、南極資料(国立極地研究所発行)に投稿して受理、印刷されている。 厳冬期の機器類の設置および機器の性能評価を実施するために、北海道厚岸の別寒辺牛川を調査場所として選定して、調査研究を開始した。11月に機器類を設置するととともに、複数魚種へ超音波発信器(ピンガー)を装着して越冬期間の行動・生態の観測を開始した。厳冬期に一度、機器の流出などがないかの確認を実施している。最終的な機器の回収は、次年度の6月を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度のデータ解析を実施して、測位精度や魚類の行動・生態について学会発表が行えている。加えて、魚類のサンプリング組成については研究ノートではあるが論文として掲載されている。また、極寒期(越冬)の機器の性能評価や設置についての研究を実施し始めており、当初の計画通り概ね進んでいると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
水中録音機によるピンガーの送信信号の多重反射や減衰、信号対雑音比などの解析を進める。また、6月には越冬した観測機材の回収が予定されており、回収後にデータ解析など進め、積極的な発表を行う予定である。
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Research Products
(3 results)