2020 Fiscal Year Annual Research Report
Determination of promotion factors in seed germination and modelling of germination process
Project/Area Number |
18H02302
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大下 誠一 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特任教授 (00115693)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関崎 勉 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (70355163)
五月女 格 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (90469833)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | ナノバブル / 種子発芽促進 / 発芽モデル / ファインバブル / ウルトラファインバブル |
Outline of Annual Research Achievements |
ナノバブル水の物性変化と種子の生理応答の両面から、発芽促進条件の明確化に取り組むことを目的とし、ナノバブルの数密度(particles/mL)とナノバブル崩壊に伴う活性酸素(ROS、特にヒドロキシルラジカル,・OH)の発生を確認し、この濃度と種子内に生成されるROS(スーパーオキシド アニオン ラジカル,O2・-)の濃度とに対応関係があることを示すデータを蓄積した。 その結果、ナノバブルの個数濃度が多いとき、発生するヒドロキシルラジカル濃度も高くなり、種子内のスーパーオキシドアニオンラジカル濃度も増大することが定性的に示された。また、ヒドロキシルラジカルの相対的な濃度は、ESR(電子スピン共鳴)のシグナル強度に比例することが示された。 これにより、ナノバブル水に浸漬することで、種子の周囲にヒドロキシルラジカルが発生し、これが種子内のスーパーオキシドアニオンラジカルの発生を誘発するため、蒸留水に比して発芽が促進されるというメカニズムが支持されたと考える。 さらに、これまで適用してきたs-shaped モデルには、実測された最大発芽率(ナノバブル区またはコントロール区のいずれか大きい数値)を入力することが妥当であることが示された。この条件で、コントロール区に対してナノバブル区の発芽促進効果が「最大発芽率の50%に達するに必要な時間=T-50」により評価できることを示した。すなわち、ナノバブル区の(T-50, NB)とコントロール区の(T-50, Control)に有意差が認められる場合に、ナノバブルの発芽促進効果が現れたと判断された。これに基づき、1 mL当たり10の7乗から10の9乗のナノバブル個数濃度範囲において発芽促進効果を検討した結果、ナノバブルの個数濃度が「10の8乗/mL」のレベルにあれば確実に発芽促進効果が示されることを示した。
|
Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|