2019 Fiscal Year Annual Research Report
半乾燥熱帯アフリカの風土にあった有機物施用指針の策定
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18H02312
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
真常 仁志 京都大学, 地球環境学堂, 准教授 (70359826)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 侑樹 京都大学, 地球環境学堂, 特定助教 (00635500)
田中 樹 総合地球環境学研究所, 研究部, 客員教授 (10231408)
原田 英典 京都大学, 地球環境学堂, 助教 (40512835)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 有機物施用 / 半乾燥熱帯アフリカ / し尿分離トイレ |
Outline of Annual Research Achievements |
1.衛星画像やドローンによる空撮を通じて、対象地域の特徴づけを行った。その結果、未耕地が存在し、土地利用の圧力はそれほど高くはないことがわかった。また村全体と耕地の斜度の頻度分布の比較から、未耕地は、急斜面に比較的広く分布していることがわかった。 村では、主食であるメイズを栽培している面積が圧倒的に大きかったが、世帯によっては自給できる生産量とはなっていなかった。メイズ栽培面積は、各世帯が所有する面積よりはむしろ労働力によって規定されており、労働力を雇用できる世帯では、自給に足る生産量が確保できているが、家庭内の労働力のみに頼る世帯では、自給を下回る生産量となっている可能性があった。つまり、生産量の少なさは、労働生産性の低さによると考えられ、有機物施用がその解決策となる可能性が示唆するものであった。 2.有機物施用の作物や土壌に対する効果を養分量、物理性、物質収支の観点から再評価するための圃場試験を開始した。その結果、有機物施用が土壌の水分保持量向上に寄与していることがわかった。 4.篤農家の家屋そばに設置したエコサントイレ3基の利用を開始し、有機肥料を作成した。作成された有機肥料を用いて、圃場試験を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、調査対象村の特徴づけ、エコサントイレの設置、圃場試験の実施を遂行することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
1.前年度開始した、エコサントイレにより製造した肥料を用いた圃場試験について結果を解析するともに、試験を継続する。 2.有機物施用の作物や土壌に対する効果を養分量、物理性、物質収支の観点から再評価するための圃場試験を継続する。 3.パイロット農家によるエコサントイレ利用状況のモニタリングから、トイレの継続利用にかかる課題を発見し、解決する。
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Research Products
(12 results)