2018 Fiscal Year Annual Research Report
Comprehensive analyses of fat-taste sensing in chickens
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18H02330
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
田畑 正志 九州大学, 農学研究院, 教授 (40145503)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川端 二功 弘前大学, 農学生命科学部, 准教授 (40633342)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ニワトリ / 脂肪酸 / 味覚嫌悪学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
ニワトリにおける油脂の味覚受容機構を解明するため、以下の4つの項目について研究を進めた。 【項目1】ニワトリ脂肪酸受容体のアゴニスト同定:ニワトリ脂肪酸受容体の新規アゴニストをカルシウムイメージングにより同定しようとしているが、H30年度の段階ではまだ見出せなかった。 【項目2】ニワトリ単離味蕾を用いて脂肪酸受容体のアゴニストの応答性を評価:ニワトリ単離味蕾塊を用いたカルシウムイメージング法により味蕾塊が応答する脂肪酸を見出そうとしたが、まだそこには至っていない。単離味蕾塊においてニワトリ苦味受容体のアゴニストが応答することは確認できた。引き続き様々な脂肪酸や油脂を用いて検討を進め、どの脂肪酸を口腔内で化学物質として受容しているかを明らかにしていく。 【項目3】ニワトリを用いた行動試験による油脂の応答評価:行動試験では進捗が見られた。ニワトリを用いた味覚嫌悪学習により、ある脂肪酸に対して嫌悪学習が成立することを見出した。このことから、ニワトリは脂肪酸を口腔内で受容していることが生体レベルでも明らかとなった。 【項目4】組織学的解析によるニワトリ口腔組織における脂肪酸受容体等の発現解析:ニワトリの油脂の化学受容に関連していると思われる分子(脂肪酸受容体等)の発現について、ニワトリの味蕾が存在する口蓋、口腔底、舌根部での検討を進めようとしているが、今年度は未だ機能的な抗体が作出できなかったため、ほとんど進捗が見られなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
キャンパスの移転があったため動物実験があまりできなかった。また、移転の影響は動物実験だけでなくその他の実験にもあり、実験環境が整うのに時間がかかっため進捗がやや遅れた。さらに、研究分担者の他大学への異動も重なったため、当初予定よりも進捗が遅れる結果となった。
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Strategy for Future Research Activity |
H30年度にキャンパスの移転、並びに研究分担者の異動が完了したため、H31年度以降は通常通り研究を進めることができると思われる。
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Research Products
(1 results)