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2018 Fiscal Year Annual Research Report

Neuromedin U/Sとそれらの新規関連ペプチドの機能探索および橋渡し研究

Research Project

Project/Area Number 18H02354
Research InstitutionUniversity of Miyazaki

Principal Investigator

村上 昇  宮崎大学, 農学部, 特別教授 (80150192)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 井上 賀之  宮崎大学, 農学部, 助教 (60807436)
中原 桂子  宮崎大学, 農学部, 教授 (90315359)
Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywords新規ペプチド / 中枢作用 / NURP / NSRP / NMU / NMS
Outline of Annual Research Achievements

申請時の研究計画の課題の中で、「課題1.NURP, NSRPはNMUやNMSと同時に切り出されるのか?あるいは部位特異的に切り出されるのか?またそれらの最終的な作用部位は? 課題2.NURP, NSRPとNMU、NMSの中枢作用はどのように異なるか?:これらのペプチドを側脳室に投与し、エネルギー代謝系、循環器系、記憶・反射系、生体リズム・睡眠覚醒系、内分泌系、血液系などに対する影響を調べる」の2課題を中心に研究を展開した。
課題1については、視床下部、海馬、黒質、小脳においてそれらのペプチドの含量をRIAで解析した結果NMUとNURPは非常に同じような含量を示すことが確認された。一方で、cFos発現をそれらの脳室内投与実験で調べて見ると、視床下部においてはNURPとNMUは同じような発現を誘起するが、扁桃体や弧束核などにおいては全く異なる発現を誘起することが判明しつつある。
課題2については、NMSの前駆体関連ペプチドNSRPについて、自律神経系への影響を側脳室投与実験によって調べた。まず、体温については、比較対照に用いたNURP, NMU, NMSが投与直後から著しく体温を上昇させたのに対して、NSRPは投与30分後から緩やかに上昇させた。摂食量については、NMUとNMSが摂食抑制を起こしたのに対し、NSRPとNURPは効果がなかった。行動量においても、NMU, NURPおよびNMSは顕著に増加させたが、NSRPは増加を示さなかった。エネルギー代謝に関しては、4つのペプチドが同様な増加を示した。さらに、下垂体前葉ホルモンについてはNMU、NMSが減少させたのに比べ、NURPは増加させ、NSRPは変化が無かった。以上の結果、NSRPとNMS、およびNMUとNURPはそれぞれ同じ前駆体から切り出されるが、作用部位は異なることが推測された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

ニューロメジンU(NMU) とニューロメジンS(NMS) とそれらの新規関連ペプチド(NURP, NSRP) に関する研究で、大きな二つの課題に取り組む事ができ、期待以上の結果を得ることができた。今回の結果から、NSRPとNMS、およびNMUとNURPはそれぞれ同じ前駆体から切り出されるが、作用部位は異なることが推測された。この成果は2019年度の学会で報告される予定であり、また論文を発表できる予定である。さらにこれらを発表すれば、NURPやNSRPの新たな研究分野が切り開かれて行くと予想される。

Strategy for Future Research Activity

NURP, NSRPとNMU、NMSの中枢作用はどのように異なるか?:については先に記したようにある程度の結果を示し、公表できる段階に来ている。しかし、さらに詳細な作用比較を行うために、エネルギー代謝系では酸素消費量、二酸化炭素排出量、尿量、摂食量、体表体温、直腸温、行動量を、循環器系では心拍数、血圧を、記憶・反射系では水迷路、八の字高架橋、温熱反射と痛み反射を調べたい。またNMUやNMSが、生体リズム系に関係していることを我々は以前報告しているので、NURPやNSRPが生体リズム系に関与しているか否かを、位相反応曲線、周期解析で検討する。また、内分泌系、血液生化学系(血糖、TG, 総コレステロール、総蛋白質他)も加えて検討する必要がある。
次に、4つのペプチドの作用部位の違いを明確にすること、あるいは4つのペプチドの脳内分布の違いを明確にすることは極めて重要な課題である。そのため、現在進行中ではあるが、4つのペプチドをそれぞれ投与したときのcFos発現の詳細な検討、および、それぞれのペプチドの抗体を使った免疫染色での存在部位の検討を行う。

  • Research Products

    (4 results)

All 2019 2018

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (3 results)

  • [Journal Article] Immunostimulatory effect of kumquat (Fortunella crassifolia) and its constituents, β-cryptoxanthin and R-limonene.2019

    • Author(s)
      Terao R , Murata A , Sugamoto K , Watanabe T , Nagahama K , Nakahara K , Kondo T , Murakami N , Fukui K , Hattori H , Eto N
    • Journal Title

      Food &Function.

      Volume: 10(1) Pages: 38-48

    • DOI

      10.1039/c8fo01971a

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] プロラクチン分泌調節の謎2019

    • Author(s)
      村上 昇、中原桂子
    • Organizer
      平成30年度日本獣医師会獣医学術会年次大会
  • [Presentation] ニューロメジンU(NMU)、ニューロメジンS(NMS)とそれらの前駆体関連ペプチドのプロラクチン分泌への影響について2018

    • Author(s)
      村上 昇、森 健二、宮里幹也、中原桂子、大谷 瞳、筆谷麻未、井田隆徳、丸山圭介、寒川賢治
    • Organizer
      第91回日本内分泌学会
  • [Presentation] 走行運動と摂食機構の相反的制御機構について2018

    • Author(s)
      村上 昇、中原桂子
    • Organizer
      2018年度日本栄養・食糧学会 九州・沖縄支部大会

URL: 

Published: 2019-12-27  

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