2020 Fiscal Year Annual Research Report
Optimization of Endometriosis-Targeted Therapeutic Peptide Using Cynomolgus Monkey
Project/Area Number |
18H02362
|
Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
中村 紳一朗 麻布大学, 獣医学部, 教授 (50307980)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野中 元裕 京都大学, 医学研究科, 准教授 (70514173)
土屋 英明 滋賀医科大学, 動物生命科学研究センター, 技術専門職員 (10378440)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 子宮内膜症 / ペプチド療法 / カニクイザル |
Outline of Annual Research Achievements |
子宮内膜症は原因と詳細な病態が解明されず、根本的な治療法のない疾患である.本課題では新規治療として[KLAKLAK]2-HLAHL-Z13を作製し、子宮内膜症を自然発症したカニクイザル2例に対し、2週おきに4回、1例は同ペプチドのみ、もう1例はペプチド+ヒアルロニダーゼを骨盤腔内の病変部へ投与した。またこの4回時を含む、前1回、後4回、計9回、腹腔内視鏡による骨盤腔内観察および採血を行った。血液は血液学および分離した血漿にて血清生化学的検査、血漿の一部はCA125とPD-L1に対するELISAに供した。内視鏡観察時に得られた画像は、骨盤腔内の定点病変画像をimage Jによる分布解析を行った。血液学、血液生化学的検査では大きな値の異常は見られなかった。病変分布解析の結果からいくつかの病変部位にてペプチドの投与後の内膜組織の縮小が認められた。またペプチドの投与によって、病変の程度のスコア化数値に連動し、CA125およびPD-L1のELISA数値が変動する場合があった。投与後、2例のうちペプチド+ヒアルロニダーゼを投与された個体は、病変スコア、ELISA数値いずれも低い状態が続き、ペプチドのみ投与された個体は上昇した。すなわちペプチド+ヒアルロニダーゼ投与で、より効果的に免疫抑制の低下、ひいては免疫機能が有効に働き、子宮内膜組織の増殖が抑制された。さらに、ペプチドの投与に伴う副作用は認められなかった。[KLAKLAK]2-HLAHL-Z13は複数回投与で子宮内膜症を抑制する効果があり、かつヒアルロニダーゼ添加により有効に作用することが推測された。本課題によって、カニクイザルの子宮内膜症の腹腔内視鏡による経過観察と病変スコアの評価が行えるようになり、[KLAKLAK]2-HLAHL-Z13を元に、より特異性の高い治療ターゲット・ペプチドを開発できる可能性が見出せた。
|
Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(1 results)