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2019 Fiscal Year Annual Research Report

Molecular mechanisms for piRNA-mediated chromatin regulation in Drosophila

Research Project

Project/Area Number 18H02379
Research InstitutionNational Institute of Genetics

Principal Investigator

齋藤 都暁  国立遺伝学研究所, 遺伝メカニズム研究系, 教授 (30423396)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywordsレトロトランスポゾン / ショウジョウバエ / ヘテロクロマチン / 複合体 / piRNA
Outline of Annual Research Achievements

本研究は培養細胞OSCを活用し、レトロトランスポゾンの抑制に関わる因子を同定するとともに、生化学を駆使して各因子の機能を解析することで分子機構の全体像を理解することを目的としている。2019年度は、Piwiの作動性に関する2つの共同研究に加え、同定した新規レトロトランスポゾン抑制因子CG14438の分子機能解明を行った。CG14438タンパク質に対する高品質マウスモノクローナル抗体が得られたことからこれを用いた解析を進めた。はじめに、ヘテロクロマチンタンパク質であるHP1aとCG14438の相互作用について検討した。その結果、抗HP1a抗体で免疫沈降した複合体中にCG14438タンパク質を見出した。すなわちCG14438はHP1aと相互作用することが明らかとなった。一方で、CG14438に対する抗体を用いて免疫沈降した結果、HP1aタンパク質が見出された。また興味深いことに質量分析によって網羅的にCG14438相互作用タンパク質を探索した結果、機能未知なタンパク質を一つ同定した。この新規因子に対するノックダウン実験を行った結果、3種のsiRNAの中で1つにおいて、レトロトランスポゾンの脱抑制が観察された。したがって、この新規因子もレトロトランスポゾン抑制因子として働くことが示唆された。現在、この知見をサポートする実験を行なっており、新しい分子複合体であることを期待して解析している。一方で、CG14438ノックダウン細胞とHP1aノックダウン細胞でのmRNA-seq実験を遂行しており、両者で共通したレトロトランスポゾン種が脱抑制される一方で、いくつかのレトロトランスポゾンでは、どちらか一方にのみ依存するものが存在した。これはHP1aとCG14438の独立した機能の存在を示唆しており興味深い。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

新しいレトロトランスポゾン抑制因子を見出すとともに、免疫沈降解析など分子生物学的手法を駆使した機能解明を進めている。モノクローナル抗体などの材料作成にも成功しており、今後の機能解明が促進されると考える。

Strategy for Future Research Activity

CG14438に対するマウスモノクローナル抗体が取得できたことで複合体の構成成分についての研究が進んでいる。一方で、CG14438自体の分子機能解明は未だ不十分であり、これを強力に進める必要性がある。これまでの解析から、抗CG14438抗体はCG14438タンパク質を免疫沈降できるものの、一般的なクロマチン免疫沈降実験(ChIP解析)の条件ではCG14438を単離することができなかった。したがって、CG14438自体がクロマチンに結合する因子か否かは未だ不明であり、これを明確とすることが分子機能解明において必須な情報となると確信している。そこで今後はCG14438がクロマチンと相互作用するか否かを明確とすることに集中していく。既存の抗体でChIP解析の条件検討を行う一方で、新しい抗CG14438抗体の作出も行う。もしChIP実験が可能な抗体が得られれば、それを活用し、HP1aや2018年度に同定した新規遺伝子も含めて各因子の相互作用様式、作動様式を解明する。相互作用様式の決定では、リコンビナントタンパク質や過剰発現実験を活用して行う。

  • Research Products

    (3 results)

All 2020 2019

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results,  Open Access: 2 results) Presentation (1 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Journal Article] Crystal structure of Drosophila Piwi.2020

    • Author(s)
      Yamaguchi S, Oe A, Nishida KM, Yamashita K, Kajiya A, Hirano S, Matsumoto N, Dohmae N, Ishitani R, Saito K, Siomi H, Nishimasu H, Siomi MC, Nureki O.
    • Journal Title

      Nature Communications

      Volume: 11 Pages: 1-13

    • DOI

      doi: 10.1038/s41467-020-14687-1

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] Nuclear RNA export factor variant initiates piRNA-guided co-transcriptional silencing.2019

    • Author(s)
      Murano K, Iwasaki YW, Ishizu H, Mashiko A, Shibuya A, Kondo S, Adachi S, Suzuki S, Saito K, Natsume T, Siomi MC, Siomi H.
    • Journal Title

      EMBO Journal

      Volume: 38 Pages: 1-20

    • DOI

      doi: 10.15252/embj.2019102870

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] ショウジョウバエにおけるレトロトランスポゾンの抑制とゲノム可塑性2019

    • Author(s)
      齋藤都暁
    • Organizer
      日本遺伝学会年会
    • Invited

URL: 

Published: 2021-01-27  

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