2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of single-molecule measurement with angstrom precision
Project/Area Number |
18H02418
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Research Institution | Institute for Molecular Science |
Principal Investigator |
飯野 亮太 分子科学研究所, 生命・錯体分子科学研究領域, 教授 (70403003)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 1分子計測 / 分子モーター / 光学顕微鏡 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.金でコートされた銀ナノ粒子をプローブに用いることで、より小さな金属ナノ粒子で高い位置決定精度を達成した。粒径20 nmの銀ナノ粒子を金で薄くコートする条件の検討を行った。透過型電子顕微鏡で粒径を計測した結果、、厚み0.5 nm~1 nmの金でコートされた銀ナノ粒子(金コート銀ナノ粒子)が得られた。コート厚1 nmの金コート銀ナノ粒子をガラス基板に固定し、全反射型レーザー暗視野顕微鏡で1粒子観察を行い、シグナルの安定および位置決定精度を評価した。その結果、金コートなしの銀ナノ粒子に比べシグナルの安定性の大幅な改善がみられ、1ミリ秒の時間分解能で0.8nmの位置決定精度を達成した。 2.生体分子モーターの高速高精度1分子計測の軌跡データから、ベイズ推定法に基づいて自由エネルギープロファイルを推定する手法を開発した。開発した手法をリニア分子モーターキチナーゼの1分子計測データに適用した。その結果、キチナーゼは比較的低い自由エネルギー障壁を超えてブラウン運動することで糖鎖を触媒サイトに引き込み、糖鎖の加水分解反応と生成物解離により化学状態が切り替わることで、1方向性運動を実現していることが明らかとなった。本成果により、我々が以前提唱したBurnt-bridgeブラウニアンラチェット機構に、物理的な基礎を与えることができた。 3.生体分子モーターの高速高精度1分子計測の軌跡データからポーズとステップを検出するアルゴリズムの評価を行った。ノイズレベルを変えた軌跡のシミュレーションを行い、Schwarz Information CriterionまたはHeuristic Termination Criterionに基づく手法を体系的に比較した。その結果、時間分解能が高く1ポーズ当たりのデータ点が多い場合には、後者の方がより正しくステップ検出できることを明らかにした。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)