2020 Fiscal Year Annual Research Report
Ecophysiology of yet-to-be cultured subsurface archaea using environmental omics and cultivation based approach
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18H02426
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
玉木 秀幸 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究グループ長 (00421842)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 未知微生物 / アーキア / 陸域地下圏 / 培養 / 環境ゲノム情報解析 / メタン / 生理生態 / 炭素循環 |
Outline of Annual Research Achievements |
深部地下圏に棲息する微生物は、天然ガス資源および温室効果ガスであるメタンの成因に深く関わっており、地球規模の炭素循環に重要な役割を果たしていると考えられている。しかし、地下圏環境の微生物の多くが未だ培養されたことのない未知なる生き物であり、なかでもアーキアはバクテリア以上にその機能や実態が不明のままとなっている。そこで、本研究では、培養技術と環境ゲノム情報を駆使して、油田環境・ガス田環境などをはじめとする陸域地下圏環境の未知アーキアとその周辺微生物群の実態を明らかにすることを目的とした。本年度は、これまでに複数の地下圏環境から集積培養に成功した培養系を活用し、環境ゲノム情報解析、メタボライト分析、同位体トレーサー実験、微生物学的解析等を進めるとともに、重要な未知アーキア・バクテリアの純粋分離と機能解明に取組んだ。その結果、環境ゲノム情報から予測された未知代謝経路と利用可能な基質情報に基づいて純化を進め、高純度の未知アーキアの培養系を獲得するとともに、推定基質を利用した未知代謝経路が存在しうる可能性を見出した。ガス田環境からは、「門」のレベルで新規な細菌の純粋分離に成功し、本細菌の基本的な生理代謝機能を明らかにするとともに、本細菌が本来真核生物の特徴とされる「ゲノムを包む膜」をもつ可能性を明らかにし著名な国際誌に公表した。また地下の根源有機物の一つであり、石炭に多様に含まれているメトキシ化合物をメタン生成アーキアと共役して分解する新規嫌気共生細菌の純粋分離とその系統と生理性状を明らかにした成果を論文として公表し、新目、新科、新属、新種の新学名提案を行い国際機関に認定された。また油田環境から得た集積培養系を用い、原油の主成分である様々な鎖長のアルカンを分解する培養系ならびに芳香属アルカンを分解する安定培養系の獲得に至り、その成果を国際誌に発表するなど成果を挙げた。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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