2020 Fiscal Year Annual Research Report
Multi-dimensional studies on structure and dynamics plasticity of the VNS-regulon governing xylem cell differentiation
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18H02466
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
出村 拓 奈良先端科学技術大学院大学, デジタルグリーンイノベーションセンター, 教授 (40272009)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 木部細胞分化 / 転写ネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 新規VNSレギュロン因子の同定(マルチオミクス/化学生物学的/順遺伝学的解析):昨年度までのマルチオミクス解析から、ユビキチン化タンパク質修飾がVNSレギュロンの制御に関わる可能性が強く示唆されるに至った。これを受けて本年度は、VNSレギュロンの制御因子の探索を継続した。その結果、シロイヌナズナの主要なVNS遺伝子であるVND7がユビキチンE3リガーゼFLYの発現を制御することを明らかにした。また、昨年度までに見出した道管分化を促進する化合物が細胞周期の遅延を引き起こすことについてのより詳細な解析として、BY-2タバコ培養細胞の細胞周期同調化処理を行い、当該化合物がS期への移行を抑制する可能性を見出した。さらに、この化合物がシロイヌナズナ芽生えの根において、根端での細胞分裂を抑制し、根端付近での道管分化を引き起こすことも明らかになった。これらの結果は、VNSレギュロンの制御に細胞周期関連因子が関わる可能性を示唆している。 2. VNSレギュロンの進化的変遷の解析:進化におけるVNSレギュロンの変遷を転写因子の転写活性化能力と下流シス配列との結合親和性の変遷として読み解くことを狙い、ゼニゴケのVNS遺伝子MpNAC5の機能解析を行った。その結果、MpNAC5のDNA結合ドメインの一部のアミノ酸配列が、他のコケ植物のVNSで保存されているアミノ酸とは異なることが示された。また、MpNAC5のノックアウト植物で葉状体で発達異常が観察された。これらの結果から、ゼニゴケへの進化の過程で、VNSレギュロンの構造に変化が生じ、他のコケ植物のVNSレギュロンとは異なる機能を獲得した可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(18 results)