2019 Fiscal Year Annual Research Report
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18H02491
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
二橋 亮 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (50549889)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | トンボ / 色覚 / 体色形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
トンボは、基本的に視覚で相手を認識するため、体色や斑紋に著しい多様性が見られる。申請者らは、色覚に関わるオプシン遺伝子がトンボで極端に多様化していること、オプシン遺伝子の発現は幼虫と成虫で大きく異なることを見出した。また、アカトンボの体色変化は色素の酸化還元反応が原因であること、シオカラトンボの体色変化はUV反射Waxの産生によることを発見した。これらの知見により「トンボの幼虫と成虫で色覚はどのように変化するのだろうか?」「トンボの体色変化には、どのような遺伝子が関与するのだろうか?」などの素朴な疑問が浮かび上がった。これらの疑問の解明に向けて、申請者らはトンボの遺伝子機能解析系と実験室内飼育系を確立することに成功した。本研究課題では、申請者らが構築した一連の実験系を用いてトンボの色覚と体色形成の分子基盤を深いレベルで解明することを目指す。2020年度は、トンボの機能解析系の改良を行うために、RNAiに最適な条件の検討を行った。その結果、さまざまなトンボで終齢幼虫は外部形態から3つのステージに区別可能で、第1ステージにRNAiを行うことで、成虫の体色に関する遺伝子機能解析を高い効率で行うことが可能になり、論文発表を行った。また、トンボの色素の同定を行うとともに、色素合成に関わる遺伝子の網羅的な機能解析を行った。さらに模様特異的に発現する遺伝子を探索して機能解析を行い、体色に関わる新規遺伝子を複数同定することに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
体色に関わる遺伝子の探索および機能解析は順調に進んでいる。なお、一部のサンプルは、入手が難しいものがあったため、研究期間の延長を行って対応している。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに体色と関連がみられた遺伝子を多数同定することに成功したため、RNAiによる機能解析で、引き続き色素合成やパターン形成に関わる遺伝子の解明を進めていきたい。
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Research Products
(12 results)