2018 Fiscal Year Annual Research Report
The role of plasma membrane phospholipid in differentiation of keratinocytes
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18H02575
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
中村 由和 東京薬科大学, 生命科学部, 准教授 (60366416)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | リン脂質 / 細胞膜 / 表皮角化細胞 / 分化 |
Outline of Annual Research Achievements |
アトピー性皮膚炎や乾癬などの皮膚疾患では表皮角化細胞の分化に異常が見られており、これらの皮膚疾患に対する創薬標的分子の同定には表皮角化細胞の分化制御機構の理解が重要である。最近 、申請者はある種の細胞膜リン脂質が表皮角化細胞の分化を制御することを示唆する結果を得た。そこで本研究では当該細胞膜リン脂質の変化が細胞分化に与える影響を解明することを目的とする。具体的には表皮角化細胞の分化に関与するリン脂質代謝酵素を特定し、その酵素を操作することにより細胞膜リン脂質の量や細胞分化の制御が可能かを検討する。また、細胞分化に関与することが想定される細胞膜リン脂質の近傍に存在するタンパク質を探索、 特定し、細胞膜リン脂質による表皮角化細胞分化制御機構を解明する。当該年度の研究により表皮角化細胞において標的リン脂質の量を制御するリン脂質代謝酵素を特定した。また、近傍タンパク質ビオチンラベル化法により標的リン脂質の近傍に存在するタンパク質の探索を行い、表皮細胞の分化に寄与する可能性が高い複数の細胞膜局在タンパク質が得られてきた。さらに標的リン脂質を減少させ、特定された標的リン脂質近傍タンパク質への影響を調べたところ、標的リン脂質の減少により当該タンパク質の細胞内局在に変化が見られることが判明した。このことから標的リン脂質は今回特定した近傍タンパク質の細胞内局在を制御することにより表皮角化細胞の分化を調節している可能性が高いと考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当該年度の研究により、標的リン脂質の量を制御する脂質代謝酵素の特定、表皮細胞分化に関与する標的リン脂質の近傍タンパク質の探索、特定、標的リン脂質の近傍タンパク質と標的リン脂質との関連を明らかにすることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度の研究により得られてきた標的リン脂質近傍タンパク質のうち、昨年度に解析を行っていないものに関して、標的リン脂質の量の変化による影響を調べる。また、昨年度までの研究で、標的リン脂質代謝酵素の一つを欠損したマウスにおいて表皮の異常が観察されているため、その解析を進める。
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Research Products
(3 results)