2018 Fiscal Year Annual Research Report
動物モデルを用いたジストニアの発生機序の解明と症状回復の試み
Project/Area Number |
18H02592
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
竹林 浩秀 新潟大学, 医歯学系, 教授 (60353439)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 裕美 生理学研究所, システム脳科学研究領域, 助教 (00363755)
黒瀬 雅之 新潟大学, 医歯学系, 助教 (40397162)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ジストニア / Dystonin / Bpag1 / 筋肉 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究プロジェクトでは、ジストニア様の運動障害を示すdystonia musculurom(dt)マウスを用いて、遺伝子変異から症状出現までのメカニズムについて解析を行い明らかにする。 原因遺伝子のdystonin (Dst)は、神経、筋肉、皮膚型のアイソフォームDst-a, Dst-b, Dst-eがそれぞれ存在する。これまでに、神経型のDst-aアイソフォームの神経症状発現における重要性は示されているが、筋肉型のアイソフォームの役割はいまだに不明である。本研究提案の中のプロジェクトの一つとしてDst-b特異的に変異を導入するマウスを作成した。dtマウスはDst-b変異マウスの寿命は縮まらないことがわかった。現在、このマウスの表現型をさまざまなマーカーを用いて調べている。皮膚型のDst-eアイソフォームについての解析も行った。自然発生変異マウスのDst dt-23Rbrcホモマウスの皮膚を電子顕微鏡にて調べたところ、表皮細胞のヘミデスモソームの構造異常が観察された。Dst dt-23Rbrcホモマウスでは、神経型のDst-aタンパクや筋肉型のDst-bタンパクのみならず、ヘミデスモソームに局在するDst-eタンパク(別名Bpag1e、あるいはBP230とも呼ばれる)にも変異が入ることにより、ケラチン線維をヘミデスモソームに繋留できなくなることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マウスの掛け合わせは若干の遅れが生じたが、データ取得といくつかのデータの論文化は順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに作成したDst-b変異マウスの表現型解析を進めて、論文として報告することを目指す。また、dtマウスの運動異常の原因となる神経回路の同定、および、回復に関わる神経回路の同定を進めるために、コンディショナル ノックアウトマウス、および、コンディショナル レスキュー実験を進める。プレリミナリーな実験結果は得ているので、解析マウスの数を増やし、確実なデータ収集を行う。
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Research Products
(13 results)
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[Journal Article] Deletion of exons encoding carboxypeptidase domain of Nna1 results in Purkinje cell degeneration (pcd) phenotype.2018
Author(s)
Deletion of exons encoding carboxypeptidase domain of Nna1 results in Purkinje cell degeneration (pcd) phenotype. Zhou L, Hossain MI, Yamazaki M, Abe M, Natsume R, Konno K, Kageyama S, Komatsu M, Watanabe M, Sakimura K, Takebayashi H.
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Journal Title
Journal of Neurochemistry
Volume: 147
Pages: 557-572
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Remarks] 新潟大学プレスリリース