2021 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanisms for the establishment of serum miRNA profiles through inter-cellular communication.
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18H02703
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
土屋 直人 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, ユニット長 (30322712)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 細胞外miRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
miRNAによる生体恒常性維持の機能を解明するためには、細胞内miRNAに加えて細胞外miRNAによるネットワーク構築の仕組みを知る必要がある。本研究では、肉腫細胞が分泌する細胞外miRNAによるネットワーク構築を明らかにするため、細胞外へと分泌されるmiRNAsのプロファイルを取得した。それらの機能解析を実施し、複数の細胞外miRNAが単球のマクロファージへの分化を亢進する機能を有することを見いだした。興味深いことに、これらmiRNAで活性化される細胞内ネットワークはオーバーラップしており、がん細胞が分泌するmiRNAの複数を周辺非がん細胞が取り込むことで、微小環境中の変化が誘導されることが強く示唆される。細胞外miRNAの中には、成熟体miRNAに加えて、構造アイソフォームも検出される。がん細胞におけるmiRNAアイソフォームの機能の全容は不明であることから、細胞内におけるmiRNA構造アイソフォームの生物学的意義を明らかにし、細胞外へと分泌されたアイソフォームmiRNAの役割について検討することとした。細胞内miRNAで、発がんと深く関連するmiR-Xは、そのアイソフォームmiR-XAの発現もがん細胞で認められる。臨床検体を用いて、miR-XとmiR-XAの発現と病態との関連を解析した。興味深いことに、miR-XAの発現が優位となる症例は、悪性度が高いことを見いだした。腫瘍検体のオミックス解析から、miR-XAの発現が優位な腫瘍は、高遺伝子変異の表現型や細胞周期の亢進、EMT誘導など、悪性形質を規定する遺伝子発現プロファイルを有していた。miR-XおよびmiR-XAを細胞外へと分泌することで、周辺非腫瘍細胞の増殖を制御する可能性がある。本研究の成果は、がん細胞が分泌するmiRNAによる生体反応の理解には、成熟体に加えてアイソフォームの意義も理解する必要性を示す。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Ultrasound image-guided gene delivery using three-dimensional diagnostic ultrasound and lipid-based microbubbles.2022
Author(s)
Omata D., Munakata L., Kageyama S., Suzuki Y., Maruyama T., Shima T., Chikaarashi T., Kajita N., Masuda K., Tsuchiya N., Maruyama K., Suzuki R.
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Journal Title
J. Drug Target.
Volume: 30
Pages: 200-208
DOI
Peer Reviewed
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