2020 Fiscal Year Annual Research Report
マウス大脳皮質視覚野における投射特異的なサブネットワークによる情報処理機構の解明
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18H02706
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小坂田 文隆 名古屋大学, 創薬科学研究科, 准教授 (60455334)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | サブネットワーク / 予測 / トップダウン / 多平面同時イメージング / 視床 / ウイルスベクター / エンベロープ |
Outline of Annual Research Achievements |
大脳皮質には機能局在があり、領野毎に特定の機能を有する。では、領野特異的な機能はどのように形成されるのだろうか?大脳皮質視覚野では高次視覚野毎に異なる視覚属性を処理する。大脳皮質の神経回路は、入力された感覚情報を選り分け、異なる情報を異なる脳領域へ送出する働きを持つ。送出される情報は、情報の送出を担う投射細胞においてシナプス入力の統合処理により生み出される。つまり、投射細胞のシナプス前細胞群の入力を収斂することにより、投射ターゲットに固有の視覚応答性を生み出され、その情報を特定の投射部位に伝達すると考えられる。しかし、その回路実体は不明である。そこで本研究では、マウス一次視覚野をモデルとして、異なる視覚情報を異なる高次視覚野に伝達する役割を担う微小神経回路の構造と機能を明らかにすることを目的とする。 内因性シグナルイメージングを行い、C57BL/6マウスの大脳皮質のレチノトピックマップに基づいて各高次視覚野を同定した。高次視覚野の一つのAL領域に、特異的受容体および糖タンパク質を発現する逆行性感染ウイルスを、高次視覚野の一つであるPM領域に、別の特異的受容体および糖タンパク質を発現する逆行性感染ウイルスを微量注入した。V1に受容体特異的に感染するウイルスベクターを、別の受容体特異的に感染する新型ウイルスベクターを注入した。その結果、ALあるいはPMへの投射特異的なサブネットワークを標識することができた。サブネットワークを解剖学的に解析し、視覚刺激に対する生理学的な応答性と対応付けた。以上の結果より、大脳皮質の領野特異的な機能の形成におけるサブネットワークの役割が明らかになった。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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