2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of biomarker and new therapy using the protein structure
Project/Area Number |
18H02741
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
望月 秀樹 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (90230044)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宗 正智 大阪大学, 蛋白質研究所, 助教 (40746335)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | シヌクレイン / 構造多型 / パーキンソン病 |
Outline of Annual Research Achievements |
今回、αSynの二つの異なるモノマー構造に着目した(Conformer A B)Conformer AおよびBに対する、Fibril AおよびBのシーディング効果の特異性、を用いることで、髄液中に含まれるシヌクレイン凝集物がFibril AかBかを判別することができ、ひいてはPD(Fibril A)かMSA(Fibril B)かを判別できる可能性を見出した。 シーディング効果の特異性とあるが、シーディング効果というのは、あるタンパク質の単量体溶液に、微量の凝集物(シード)を添加した場合、その添加した凝集物により凝集反応が促進される現象、およびそれによりできる凝集産物が、もとのシードと同様の立体構造をもつ現象をさす。その原則通り、Conformer AにFibril Aを添加すると、すみやかにFibril Aが増幅し、Conformer AにFibril Bを添加すると速やかにFibril Bが増幅された。 一方で、シーディング効果の特異性は、時に特定のシードが特定の単量体にシード効果を示さないことがあることをいう。Conformer BにFibril Aを添加してもFibril Aのシード効果はなく、凝集は通常通りの速さで最終産物はFibril Bができた。Conformer BにFibril Bを添加する場合は、凝集は促進されFibril Bができた。 この特異性を利用することで、もし髄液中にFibril Aが含まれていると仮定すると(PD患者髄液であるとすると)、Conformer A溶液に髄液を入れると非常に早く凝集反応が起こるが、Conformer B溶液に髄液をいれても凝集反応は促進しないことになる。またもし髄液中にFibril Bが含まれていると仮定すると(MSA患者と仮定すると)、Conformer A溶液にもConformer B溶液にも反応することになる。今後はこの特異性について検証を重ねる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
PDとMSAにみられるような構造多型を検証する目的であるが、その傾向を確かにとらえているとともに、その違いが生まれる原理に迫りつつある。その点で非常に順調である。
|
Strategy for Future Research Activity |
実際の患者の検体から、増幅を行い、NMRやCryoEMといった高解像度解析にすすむ。
|
-
[Journal Article] Ultrasonication-based rapid amplification of α-synuclein aggregates in cerebrospinal fluid.2019
Author(s)
Kakuda K1, Ikenaka K1, Araki K1, So M2, Aguirre C2, Kajiyama Y1, Konaka K1, Noi K3, Baba K1, Tsuda H1, Nagano S1, Ohmichi T4, Nagai Y5, Tokuda T6, El-Agnaf OMA7, Ogi H3, Goto Y2, Mochizuki H8.
-
Journal Title
Scientific Reports
Volume: Apr 12;9(1)
Pages: 6001
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research