2018 Fiscal Year Annual Research Report
自閉スペクトラム症者へのアンドロイドを用いた面接訓練法の確立
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18H02746
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
熊崎 博一 金沢大学, 子どものこころの発達研究センター, 特任准教授 (70445336)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 吉央 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 研究チーム長 (00314534)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 自閉スペクトラム症 / アンドロイド / ロボット |
Outline of Annual Research Achievements |
6歳~30歳の自閉スペクトラム症(Autism Spectrum Disorder:ASD)と診断されている患者 を対象として対面時に、多くのASD者が心地よく対話できるようにアンドロイドの動きを確立することを目的とした。ASD者の分析・支援が専門の応募者(精神科医)と、アンドロイド及びその遠隔操作システムの開発に従事してきた分担研究者の松本、連携研究者の吉川が実験中のインタラクションの経時的変化を詳細に検討し、アンドロイドの動きと被験者の反応の分析に取り組んだ。評価は、1) インタラクションの際の安心感に関する自己記入質問紙、2)ビデオカメラによる分析を行った。2)では①相手への注視時間の割合、②うなずきと首を振る回数、③笑いの回数、間主観測度として④情動的なつながり感と⑤やりとりのスムーズさについて評価し、被験者のインタラクションの質の分析に取り組んだ。応募者が被験者からインタラクション中の主観的体験について、アンドロイドとのインタラクション後に面接を行いその内容も参考にした。結果を総合的に分析し、視線提示において目/頬/口の向きのどの要素を組み合わせるかを色々と変え、スピードや動きを調整するなど、被験者がアンドロイドと対面する際に心地よく関われるようにアンドロイドの動きのプログラムを調整した。その後同じ対象者に実験を再開し、個々のASD者がストレスをほとんど感じることなくインタラクションできるようになるまで、実験を繰り返し、多くのASD児にとって違和感が少なくコミュニケーションできるアンドロイドを実現できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り多くのASD者が違和感少なくコミュニケーションできるアンドロイドを実現することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成31年度は操作時に、多くのASD者が違和感なく操作できるようにアンドロイドの動きを確立する予定である。
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Research Products
(1 results)