2020 Fiscal Year Annual Research Report
Study on the regulatory mechanisms of macrophage in the fundamental process of liver fibrosis
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18H02801
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Research Institution | National Center for Global Health and Medicine |
Principal Investigator |
田中 稔 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 細胞療法開発研究室長 (80321909)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 肝線維化 / マクロファージ / 肝星細胞 / サイトカイン / 細胞間相互作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
肝線維化モデルマウスやOSM受容体KOマウスを用いたトランスクリプトーム解析から、これまでに得られた線維化関連候補分子の絞り込みを行ない、線維肝における発現や機能を中心に解析を行なった。まず、OSM-HTVi法で誘導した線維肝で発現を調べた結果、複数の候補分子の発現が上昇していることを確認した。また、野生型とKOマウスにチオアセタミドを長期投与した後に、肝臓から骨髄由来マクロファージ(BMDM)とクッパー細胞(KC)を回収し、候補遺伝子の発現を調べた結果、KO マウス由来のKCおよびBMDMで発現が顕著に低下していたことから、これらの因子がOSM依存的に誘導されていることが確認された。さらに、線維化における機能を調べるために、正常マウスの肝臓で強制発現を行なった。従来のHTVi法では導入遺伝子の発現が中心静脈周囲に限局されるため、今回はアデノ随伴ウイルス(AAV)8ベクターを用いて肝全体での発現を試みた。コントロールと候補分子をそれぞれ正常マウス肝臓に導入し、2週間後にシリウスレッド染色で解析した結果、候補分子の発現により線維化が進行していることが明らかとなった。そこで、マウス肝臓を回収し、遺伝子発現解析を行なった結果、Type III Collagen遺伝子には差異はほとんど認められなかったが、Lox, Acta2, Type I Collagenといった線維化関連遺伝子において上昇傾向が認められた。特に、線維化に強く関わるTGFβ1やCTGFといったサイトカインでは候補遺伝子導入により有意に発現が上昇していることが明らかになった。さらに別の因子については、KOマウスを用いた解析を行なった。その結果、調べた3つの慢性肝障害モデル全てにおいて、野生型マウスに比べてKOマウスで有意な肝線維化の軽減が認められた。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)