2019 Fiscal Year Annual Research Report
アレルゲン感作における気道上皮細胞ー樹状細胞間相互作用の網羅的探索
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18H02816
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中島 裕史 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (00322024)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須藤 明 千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (50447306)
鈴木 浩太郎 千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (90554634)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 喘息 / 樹状細胞 / 上皮細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
気管支喘息の病態形成には気道上皮細胞などの組織構築細胞とT細胞、樹状細胞(DCs)、自然リンパ球などの免疫細胞との相互作用が重要なことが示唆されているがその詳細は依然不明である。 本申請研究では、アレルゲン刺激下の気道上皮細胞とDCsの相互作用の詳細を、トランスクリプトーム解析、エピゲノム解析、単細胞レベルにおける包括的シグナル伝達分子活性化解析により解明するとともに、上皮関連サイトカイン(IL-25,IL-33,TSLP)の発現制御機構及び作用機構を明らかにし、その制御法を開発することを目指している。2019年度の研究では、研究計画1で示すアレルゲン刺激時の気道上皮細胞とDCsのトランスクリプトーム・エピゲノム解析を行った。チリダニアレルゲン(HDM)の投与前、及び経気道投与後、経時的に高純度単離法を用いて気道上皮細胞(CD31- CD45- EpCAM+)と肺DCs (CD11b+ CD11c+ MHCII+ Zbtb46+ CD64-)を採取した。1)RNA-seqによりトランスクリプトーム、2)ChIP-seqによりヘテロクロマチン領域(H3K27me3)と活性化プロモーター/エンハンサー領域(H3K27ac)、3)ATAC-seqによりオープンクロマチン領域を明らかにするために、次世代シークエンス解析を行った。現在、研究計画2のセットアップを行うとともに、次世代シークエンス解析の結果をもとに抽出された候補分子の機能を、抗対を用いた中和実験、及び遺伝子改変マウスを用いた実験にて解析している。本研究により、アレルゲン刺激下の気道上皮細胞とDCsのトランスクリプトーム/エピゲノムの動態が網羅的に明らかになることが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
既に興味深い結果が得られている一部の計画は、予定より進んでいるが、そこに研究の重点を置いているため、別の計画には遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、次世代シークエンス解析の結果に基づき、喘息モデルマウスをもちいて複数の機能分子候補の機能を明らかにすることを目指す。それとともに、アレルゲン刺激時の気道上皮細胞とDCsのシグナル伝達分子活性化と転写因子発現の包括的解析と上皮関連サイトカインの発現機構の解析を行う。
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[Journal Article] Fucosyltransferase 2 induces lung epithelial fucosylation and exacerbates house dust mite-induced airway inflammation.2019
Author(s)
Saku A, Hirose K, Ito T, Iwata A, Sato T, Kaji H, Tamachi T, Suto A, Goto Y, Domino SE, Narimatsu H, Kiyono H, Nakajima H.
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Journal Title
J Allergy Clin Immunol.
Volume: 144
Pages: 698-709
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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