2020 Fiscal Year Annual Research Report
異種動物間キメラを用いた多能性幹細胞による肺臓器創出
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18H02817
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
西條 康夫 新潟大学, 医歯学系, 教授 (10270828)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹岡 俊邦 新潟大学, 脳研究所, 教授 (50222005)
味岡 洋一 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80222610)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 肺再生 / 胚盤胞補完法 / FGF10 / ES細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
FGF10Ex1mt/wt卵子とFGF10Ex3mt/wt精子を人工授精させたあと、培養を継続し胚盤胞期に野生型マウスES細胞を移入した。その後に偽妊娠マウス子宮に移植して産仔を得た。出生直後に安楽死させて、解析した。GFP陽性の有無でキメラを判定した。下の表のように、121個胚盤胞を子宮に移植して、43匹(36%)の産仔を得た。43匹中20匹(47%)がキメラだった。20匹中、5匹が複合ヘテロマウスであり、メンデルの法則に従っていた。複合ヘテロキメラマウスにおいて、コントロールマウスと同様に正常が肺の発生が確認された。肺組織において、多くの細胞がGFP陽性であり、ES細胞由来であることが示唆された。複合ヘテロキメラマウス5匹全てにおいて、肺の発生が確認された。次に、成獣になったFgf10Ex1mut/Ex3mut複合ヘテロキメラマウスにおける肺の解析をおこなった。得られた産仔153匹中96匹が生きており、96匹中76匹がGFP陽性のキメラマスであった。しかしながら、キメラマウス76匹中、成獣まで生き残ったのは17匹に過ぎなかった。この17匹中、5匹が複合ヘテロマウスのキメラであった。次に肺を摘出して、解析を行った。5匹全て、肺は正常に発達していた。肺上皮マーカーで調べた結果、80%以上がGFP陽性のES細胞由来であった。間葉系細胞においては約50%がGFP陽性ES細胞由来であった。特徴的なのは、血管内皮細胞は全てGFP陽性のES細胞由来であった。これらの研究成果はCell Rep. (2020 ;31:107626)に発表した。またFGF10遺伝子変異複合ヘテロマウスにラットES細胞を移入したキメラマスを作出した。キメラ率は低いが、肺の発生が確認され、ラットES細胞により、肺発生が回復することが明らかとなった。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Generation of Lungs by Blastocyst Complementation in Apneumic Fgf10-Deficient Mice.2020
Author(s)
Kitahara A, Ran Q, Oda K, Yasue A, Abe M, Ye X, Sasaoka T, Tsuchida M, Sakimura K, Ajioka Y, Saijo Y, Zhou Q
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Journal Title
Cell Rep.
Volume: 31
Pages: 107626
DOI
Peer Reviewed / Open Access