2020 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of epigenetic structure responsible for inflammatory mediator production from rheumatoid arthritis synovial fibroblast
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18H02846
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤尾 圭志 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (70401114)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 関節リウマチ / 遺伝素因 / エピゲノム修飾 |
Outline of Annual Research Achievements |
滑膜線維芽細胞(SFs)は、IL-6に代表される炎症メディエーターを高発現することで、関節リウマチ(RA)の滑膜炎の惹起と持続に寄与する。本課題において申請者は、SFsからの炎症メディエーターの遺伝子発現とクロマチン構造変化および疾患感受性多型の関連を、世界に先駆けてカタログ化した。更に、統合的機能ゲノム解析を通じて、複合的な炎症環境下におけるSFsのクロマチン構造変化が、RAの疾患感受性やIL-6の発現亢進と関連することを明らかにした。また、この病的な構造形成に重要な転写因子コンプレックスを同定し、その構成因子であるMTF1が関節炎形成にかかわることを明らかにした。滑膜線維芽細胞自体のexpression quantitative trait locus(eQTL)解析としては世界でも類のない解析である。そして関節炎局所において、サイトカインのコンビネーションがダイナミックなエピゲノム修飾を介して、遺伝素因と関連する炎症メディエーターを制御するという初めての報告である。 近年登場した生物学的製剤や分子標的薬により、RAの治療は大きく発展したが、これら薬剤の効果が十分に得られない患者の存在や、全身的な免疫抑制が原因の重篤な有害事象が、治療を行う上で臨床的課題となっている。本研究では、関節局所に存在し、炎症や骨軟骨破壊を担うSFsに着目することで、統合的機能ゲノム解析によりRAの遺伝素因と関連する新たな創薬標的を同定した。本知見は、既存の薬剤とは全く異なる経路を介した、より全身的な免疫抑制作用の少ない治療開発につながる可能性を内包している。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Parsing multiomics landscape of activated synovial fibroblasts highlights drug targets linked to genetic risk of rheumatoid arthritis2020
Author(s)
Tsuchiya H, Ota M, Sumitomo S, Ishigaki K, Suzuki A, Sakata T, Tsuchida Y, Inui H, Hirose J, Kochi Y, Kadono Y, Shirahige K, Tanaka S, Yamamoto K, Fujio K.
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Journal Title
Ann Rheum Dis .
Volume: epub
Pages: epub
DOI
Peer Reviewed