2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a preventive strategy for allergic diseases
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18H02850
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Research Institution | National Center for Child Health and Development |
Principal Investigator |
斎藤 博久 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 所長室, 研究所長補佐 (40130166)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 抗IgE抗体 / 発症予防 / アレルギー疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、妊娠期における抗IgE抗体投与が、乳児期の抗原特異的なIgE抗体産生に及ぼす影響を明らかにし、アレルギー疾患の発症予防法開発に向けた基盤形成をすることを目的としている。今年度は、妊娠中の母親に対する抗IgE抗体投与によるIgE抗体産生抑制効果の持続期間の検討を行なった。妊娠中期および後期の妊娠マウスに抗IgE抗体もしくはIsotype control抗体を投与し、生まれた仔マウスに対して異なる週齢(0週、2週、4週、6週)から、鶏卵抗原(OVA)の感作を開始し、感作後の血清中OVA-IgEおよびOVA-IgG1を測定した。その結果、生後0,、2、4、6週後のいずれの時期から感作した場合にも、isotype control抗体を投与したマウスから生まれた仔マウスでは、OVA-IgE抗体の抗体価の明らかな上昇が観察されたが、抗IgE抗体を投与したマウスから生まれた仔マウスでは、OVAで感作してもOVA-IgE抗体の産生は完全に抑制されていた。一方、いずれの時期から感作した場合でも、両仔マウスは、同程度のOVA-IgG1抗体を産生していた。更に両仔マウスの脾臓細胞におけるOVA特異的サイトカイン(IL-4、IL-13、IL-17、IFN-γ)にも有意な差が認められなかった。以上のことから、抗IgE抗体を投与したマウスから生まれた仔マウスにおけるOVA-IgE抗体の産生抑制は、Th2細胞への分化を抑制した結果ではなく、直接、B細胞のIgE抗体の産生系を抑制した結果であると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験系の確立が順調に進んだため
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り、来年度以降は抗IgE抗体によるIgE抗体産生抑制メカニズムの検討および母体への抗IgE抗体投与による仔におけるアレルギー疾患発症予防効果の検討を行う。妊娠中の母親への抗IgE抗体投与が、仔マウスでのIgE抗体産生が完全に抑制することから、仔マウスでのアレルギー疾患の発症も予防する可能性がある。そこで、母親への抗IgE抗体の投与が具体的にどのアレルギー疾患を予防するのかを検討する。具体的には1.ダニ抗原吸入により誘導される喘息様気道炎症モデル、2.経皮的な感作より誘導される食物アレルギーモデル、3.ビタミンDアナログ塗布により誘導されるアトピー性皮膚炎モデルを用いて検討する
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