2018 Fiscal Year Annual Research Report
A research for novel hormone: physiological functions of nucleosides derived from modified tRNAs
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18H02865
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
富澤 一仁 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (40274287)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | tRNA / RNA修飾 / ヌクレオシド / G蛋白共役型受容体 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ペプチド型、ステロイド型、アミノ酸誘導体型に次ぐ第4の内分泌因子の存在とその生理機能について明らかにすること、ならびにtRNA由来の修飾ヌクレオシドは新規の内分泌因子ではないかとの仮説を検証することを目的として実施する。とくに今年度は、以下の研究を実施した。 ①. GPCR結合・活性化修飾ヌクレオシドの網羅的解析と同定・・・・ヒトでは約50種類のtRNA由来の修飾ヌクレオシドが存在する。i6Aおよびms2i6A以外の修飾ヌクレオシドについて、研究協力者の井上が開発したG蛋白共役型受容体リガンド同定技術を用いてクラスA型オーファンGPCRあるいは既存のアデノシン受容体に結合し、同受容体を活性化する修飾ヌクレオシドが存在するか網羅的に解析した。その結果、A3アデノシン受容体を活性化する修飾ヌクレオシドとしてm6Aを見出した。さらにA3アデノシン受容体をを強制発現させたHela細胞を用いcAMP-GloTM Assay法により、生理的結合能、細胞内のセカンドメッセンジャー活性化能、EC50を調査した結果、m6AのEC50はアデノシンの約8倍低かった。また、m6AがA3アデノシン受容体を介して細胞内の情報伝達を活性化するか、カルシウムイメージングやリン酸化抗体によるウエスタンブロットにより調査した。その結果、m6Aは、細胞内のカルシウムを上昇させ、またARKのリン酸化を促進することが明らかになった。 ②.修飾tRNAヌクレオシド、ms2i6Aの生理機能解析・・・・HEP21細胞をms2i6Aで処理し、細胞代謝機能について細胞外フラックスアナライザー解析を行った。その結果、ms2i6AはOXPHOS活性を上昇させた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた研究計画を順調に遂行できている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画書に則り、研究を遂行する。研究計画書と大きな変更点は無い。
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Research Products
(4 results)