2019 Fiscal Year Annual Research Report
A research for novel hormone: physiological functions of nucleosides derived from modified tRNAs
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18H02865
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
富澤 一仁 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (40274287)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 修飾ヌクレオシド / tRNA / 代謝 / アデノシン / GPCR |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までに同定したGPCR1-aの発現組織や発現細胞についてIn situ hybridizationおよび定量qPCR法にて検討した。するとGPCR1-aは、脳に多く発現していることが明らかになった。また、In situ hybridizationで脳のどの領域に発現が多いか検討したところ、海馬および皮質の錐体細胞ならびに視索上核の神経細胞に強い発現が認められた。また小脳のプルキンエ細胞に中程度の発現を認めた。そこでマウス海馬初代神経細胞を培養し、培地中にGPCR1-aのリガンドとして同定した修飾ヌクレオシドで処理をし、神経細胞の神経突起の成長について経時的に観察した。すると、修飾ヌクレオシドで処理した神経細胞の神経突起の成長が促進されることが明らかになった。修飾ヌクレオシドで処理をした神経細胞と処理をしていない神経細胞間で遺伝子プロファイリングを行った。修飾ヌクレオシドで処理をすると、神経の発育に関する遺伝子群とカルシウムシグナルに関係がある遺伝子群の発現が増加することが明らかになった。また、海馬初代神経細胞にGPCR1-aに対するsiRNAをエレクトロポレーションで導入し、その後、修飾ヌクレオシドで処理をした。GPCR1-aをノックダウンすると、修飾ヌクレオシドによる神経突起成長促進効果が認められないことが明らかになった。 GPR133 の全身KOマウスの作製を行った。野生型マウスと比較してやや体重が少なかった。GPR133 KOマウスと野生型マウスを代謝ゲージ内で飼育し、全身の代謝について検討した。すると、KOマウスのほうが野生型マウスと比較して、摂食量が多かったが、両群の体重に有意差は認めなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験計画書に記載された研究を着実に実施している。
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Strategy for Future Research Activity |
計画通りGPR133ノックアウトマウスの表現系解析を実施し、GPCR1-aおよびGPR133の生理機能を明らかにする。
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