2018 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanisms for the stromal construction of the scirrhous gastric cancer: role of myeloid cells and cancer stem cells on the formation of tumor stroma
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18H02883
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
八代 正和 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (60305638)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中前 博久 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (30364003)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | スキルス胃癌 / 癌間質形成 / 骨髄由来細胞 / CD271 / 予後予測因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、スキルス胃癌における癌間質形成メカニズムを明らかにし、その機序に基づいてスキルス胃癌の治療薬を開発することである。 そこで、GFP標識した骨髄細胞を移植したマウスにスキルス胃癌を作成し、6週後マウススキルス胃癌組織における骨髄由来細胞の局在を、各種抗体(GFP抗体、CD271抗体)を用いてで免疫組織化学的染色法で検討した。さらに、臨床胃癌組織279例をCD271抗体により免疫組織的に染色し、CD271陽性間質細胞と臨床病理学的背景との関連性を検討した。 その結果、ヌードマウスの胃癌組織にはGFP陽性の骨髄由来細胞が高頻度に認められ、さらにCD271を発現していた。GFP陽性の細胞の約25%がCD271陽性であった。臨床胃癌組織におけるCD271発現はT因子、肉眼型4型、未分化型と相関しており、スキルス胃癌に有意に高頻度であった。さらに、CD271陽性症例は陰性症例に比し、癌細胞のKi67指数が有意に高値であった。また、CD271発現胃癌は、有意に予後不良であった。 以上の結果より、胃癌の癌間質形成には骨髄由来細胞が関与し、特に骨髄由来間葉系幹細胞が関与し、それらは癌関連線維芽細胞(CAF)の起源である可能性が示唆された。さらに、このCD271陽性骨髄由来間質細胞は胃癌患者における有用な予後予測因子であることが明らかになった。このことから、骨髄由来細胞は、胃癌の中でも、特に間質反応が強く認められるスキルス胃癌の増殖進展に関与しており、スキルス胃癌の治療標的となる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
スキルス胃癌における癌間質形成メカニズムとして、CD271陽性の骨髄由来細胞が関与していること、またスキルス胃癌微小環境に骨髄由来細胞が存在することが癌悪性度に関与していることを明らかに出来た。この機序解明は、治療や診断薬の開発に繋がる成果であり、当初計画よりも進展した結果が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は、予定している癌間質形成メカニズムの研究に加え、この結果に基づいて治療薬や診断薬の開発に繋がる研究にも取り組む。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] 231.A Pretreatment-Free, Polymer-Based Platform Prepared by Molecular Imprinting and Post-Imprinting Modifications for Sensing Intact Exosomes2019
Author(s)
K Mori, M Hirase, T Morishige, E Takano, H Sunayama, Y Kitayama, S Inubushi, R Sasaki, M Yashiro, and T Takeuchi
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Journal Title
Angew Chem Int Ed Engl.
Volume: 58
Pages: 1612-1615
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Significance of the Lysyl Oxidase Members Lysyl Oxidase Like 1, 3, and 4 in Gastric Cancer2018
Author(s)
Kasashima H, Yashiro M, Okuno T, Masuda G, Kinoshita H, Morisaki T, Fukuoka T, Hasegawa T, Hirakawa K, Ohira M
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Journal Title
Digestion
Volume: 98
Pages: 238-248
DOI
Peer Reviewed
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