2020 Fiscal Year Annual Research Report
In vitro analysis of the effect of HLA-matching on neural cell transplantation using iPS cell-based culture system
Project/Area Number |
18H02912
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森實 飛鳥 京都大学, iPS細胞研究所, 特定拠点講師 (10528730)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | iPS細胞 / パーキンソン病 / 移植 / ドパミン神経 / 中型有棘神経 / シナプス / 自家移植 |
Outline of Annual Research Achievements |
背景:パーキンソン病に対する多能性幹細胞を用いた細胞治療が注目されており、本邦でも医師主導治験が行われている。本研究ではドナー細胞が宿主神経とのシナプス結合形成において、自家移植、他家移植、およびHLA適合移植で差異を生じるか検討した。移植される中脳ドパミン神経 (mDAN)は宿主の中型有棘細胞medium spiny neuron (MSN)とシナプスを形成し、神経伝達物質としてドパミンを放出すると考えられている。 方法:iPS細胞由来 mDAN移植のin vitroモデル系を構築し、移植後のドナー・宿主間のシナプス形成を調べた。HLAホモ型iPS細胞、およびその他の型の複数の多能性幹細胞株からmDANおよびMSNを誘導した。誘導したmDANとMSNを複数のチャンバーからなる培養デバイスなどを用いて、種々の細胞株の組みあわせで共培養し、シナプス形成および電気的な活動を光学的および免疫組織学的に調べた。また、微小電極アレイ(MEA)を用いて、電気活動およびネットワーク形成の関係も解析した。 結果:それぞれの株からmDAN, MSNが分化誘導され、マーカーの発現、神経突起伸長、シナプス形成が観察された。MEAでは各株から誘導されたmDAN, およびMSNについて活動電位が観察することが出来た。ただし1ヶ月の培養期間では細胞間でのネットワーク形成まで観察することはできなかった。株間の組み合わせによる明らかな差異は免疫組織学的および電気生理的には認められず、各細胞株自体による分化効率や生存率の差の方が大きかった。 考察:動物実験からの移植後のドナー・ホスト間のinteractionについての時間経過を考えると、1ヶ月の観察期間は短く、より長期の観察が必要と考えられた。長期間培養の工夫は必要なものの、今回でin vitroの移植モデルを構築することができた。
|
Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|