2020 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18H02932
|
Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
池川 志郎 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, チームリーダー (30272496)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 浩一 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, メディカルゲノムセンター, 部長 (50373288)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | メカニカルストレス病 / 原因遺伝子 / 骨系統疾患 / 骨硬化症 |
Outline of Annual Research Achievements |
破骨細胞のマスター遺伝子の一つであるTNFRSF11A(RANK)遺伝子の両アレルの機能喪失変異によって起こる dysosteosclerosis(異骨骨硬化症)の新たな症例を発見し(Xue et al. J Hum Genet, 2020)、TNFRSF11A のSplicing isoformに対する変異の効果によって、osteopetrosis(大理石病)と区別される TNFRSF11A-associated dysosteosclerosisの疾患概念を打ち立てた(Xue et al. J Bone Miner Metab 2020)。 これまでに知られていなかった新たなタイプの骨の難病「Craniotubular dysplasia, Ikegawa type (Ikegawa型頭蓋管状骨異形成症)」を発見し、その臨床像・X線像を明らかにした。さらに、全エキソーム解析により、その原因遺伝子TMEM53 (transmembrane protein 53)を同定した。TMEM53は核膜の外層に存在する膜タンパク質で、その機能は未知であった。ゲノム編集により作成したノックアウトマウスなどを用いた機能解析により、TMEM53はBMPシグナルをゲノムに伝達するリン酸化SMAD1/5/9が、細胞質から核内に移行するのを核膜孔で制御する"門番"の役目をしていること、そしてその制御機能不全が骨芽細胞など骨形成細胞の分化・増殖の異常を引き起こし、Craniotubular dysplasia, Ikegawa typeの多彩な表現型を作り出していることを示した(Guo et al. Nat Commun 2021)。 これらの成果を含む様々なヒトゲノム研究、疾患ゲノム研究の実績、及びその社会実装に関する諸活動に対し、研究代表者の池川志郎が第72回保健文化賞(個人賞)を受賞した。
|
Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(17 results)