2020 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of novel prostate cancer diagnosis and treatment methods focusing lipid metabolism
Project/Area Number |
18H02936
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
井上 貴博 三重大学, 医学系研究科, 教授 (80511881)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 公治 京都大学, 医学研究科, 研究員 (50395901)
加藤 学 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (60626117)
佐々木 豪 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (20644941)
中山 憲司 京都大学, 医学研究科, 研究員 (30442594)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 脂質 / 前立腺癌 / 脂質過酸化反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
①脂質過酸化反応に関与する経路の治療標的としての可能性を探索した。1)脂質過酸化抑制に関係のあるAKR1C3に着目して、その前立腺癌での発現を免疫染色法で解析した。134例の前立腺全摘除術症例のPSA再発とAKR1C3との発現に関係を認めた。またホルモン治療前(治療中)、治療再燃後それぞれの組織を採取し得た11例のAKR1C3の発現を経時的に比較すると、再燃時の方が有意に発現上昇を認めた (Miyazaki Y 2019 J Clin Med)。2)グリーンプロポリスにはAKR1C3の強力な特異的阻害剤(baccharin)が含有されている。前立腺癌患者の前立腺全摘後のPSA再発症例に対するグリーンプロポリスの臨床効果と安全性(UMIN000023451)を検証するため臨床試験を2016年11月から開始し、その研究結果をまとめた。22例の投与症例においてPSA奏効率は0%であったが、68%(N=15)症例でPSA slopeの低下をプロポリス投与前後でそれを比較すると認めた。Androgen受容体の発現が低いほど有意にPSA slopeの低下を認め、AKR1C3の発現においても同様な傾向であった。 ②脂質代謝の産物を生体試料、とくに尿中から検出し、前立腺癌早期診断マーカーを探索した。前立腺癌(PCa)および前立腺肥大症(BPH)患者の直腸診後の尿検体を収集し、尿中に含まれる脂質を検出し、前立腺癌における分子マーカーの探索を行った。京都大学症例(Pca 84例・BPH 47例)の尿を用いて[PC(34:2)+PC(34:1)]/LPC(16:0)比を測定したところPCa症例で有意に上昇を認めた。さらに大阪大学症例(PCa 74例・BPH 59例)での解析でも同様にPCaにおいて有意に[PC(34:2)+PC(34:1)]/LPC(16:0)比の上昇を認めた。さらに前立腺全摘除術31例の摘出標本を高解像度imaging mass-spectrometryで脂質解析を行ったところ[PC(34:2)+PC(34:1)]/LPC(16:0)比のPCa領域での有意な上昇を認めた。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)