2020 Fiscal Year Annual Research Report
口腔がんエクソソームによるがんの転移促進機構の解明と転移制御への応用
Project/Area Number |
18H02996
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
樋田 京子 北海道大学, 歯学研究院, 教授 (40399952)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 哲也 北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (00451451)
菊地 奈湖 (間石奈湖) 北海道大学, 歯学研究院, 助教 (00632423)
樋田 泰浩 北海道大学, 大学病院, 准教授 (30399919)
大廣 洋一 北海道大学, 歯学研究院, 准教授 (40301915)
大賀 則孝 北海道大学, 歯学研究院, 助教 (40548202)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | エクソソーム / 転移 / 腫瘍血管 |
Outline of Annual Research Achievements |
がんは自らの進展,転移のために盛んに血管新生をおこし,がん細胞が分泌するエクソソームは周囲の間質細胞の形質を変えることから注目されている.血管はがんが遠隔臓器に転移する際の重要な経路(gate way)となっている.本研究では原発巣ならびに遠隔臓器の血管に形質変化をもたらし転移に関与しているがんのエクソソームmiRNAの同定とその分子メカニズムを明らかにしがんの転移制御戦略の構築につなげる. 今年度はin vivo腫瘍モデルにおいて血管内皮におけるmiRNA Xならびに標的分子の発現を解析した.ヒトがん細胞を移植したマウス腫瘍モデルにおいて,ヒトCD63抗体を用いた染色により,がんエクソソームがマウス腫瘍血管内皮細胞に取り込まれていることを示すことができた. 前年度までに見出している高転移性のがんエクソソーム内に含まれるmiRNA Xと,RFPを共発現させた低転移性がん細胞による腫瘍モデルを用いてin vivo 転移能の変化を調べた.また,がん細胞エクソソームを静脈内投与し,遠隔臓器の血管のエクソソーム取り込みならびにVE cadherin, Eselectin, ICAMなどの血管の接着分子の発現を免疫染色により解析した. miRNA X過剰発現癌細胞エクソソームにより血管のVE cadherinの発現が減少し,血管のバリア機能が減弱することによる転移促進のメカニズムが示唆された.さらにがん患者の血液を用いて超遠心法によりエクソソームを抽出, miRNA Xのレベル解析を行った.健常者の血液エクソソームと比較するとがん患者の血中エクソソーム内のmiRNA Xのレベルが有意に高いことがわかりmiRNA Xのバイオマーカーとしての応用の可能性が示された.
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(15 results)